バツイチ2人は未定な関係
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バツイチ2人は未定な関係

近由子

大切なことがたくさん詰まってる

2021年11月22日
社会の中で人並みに生きていくことは、自分自身の人生を生きていくことと果たしてイコールなのか。傍から見た「良い・悪い」ではなく、自分にとっての最善とは何か。大人になるにつれ自分の内側に押し込めて来てしまったものといずれ向き合うべき時が来る。その時のための参考書とも言える作品だと思った。
「向き合う」と言葉にするのは簡単だけれど、固定観念だったり、思い込みだったり、それまで当たり前だと思っていた自分自身を覆すことにもなるし、明確なゴールがあるわけではないので、精神的にとても苦痛を伴う作業だと思う。でもその苦しみの先に何らかの光はあるのではないか、取り組むだけの価値はあるのではないか、そんなことを期待させてくれる。
作者さんはものすごいテーマに取り組んでいるなあ。これを描くのに相当なエネルギーが必要なんじゃないだろうか。
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