ディレッタント
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ディレッタント

カシオ

確かに、これからがさらに面白そう

ネタバレ
2021年11月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ ★大学構内のパート清掃員・神崎×大学生・夏原×夏原の恋人・真崎のトライアングルサスペンスストーリー。

★清掃員の仕事を終え足を運んだ構内図書館で、偶然夏原と知り合った神崎。神崎は、嘘を重ねながら夏原と親しくなっていく。そんな2人の姿を見た真崎は、空き教室に神崎を呼び出す。自分と夏原の情事を見せるために…。

★「君、サイコパスなんかじゃないよね」と思った真崎。分かりやすくて、ある意味正直で、(倫理は別として)言っていることも筋が通っているな、と思いました。それよりも、真崎にセ/ックス狂いのように言われ、神崎にも「いん乱」と思わせるような夏原のブレ感がいいです。口ではどう言っても、従順を装っても、涙を流しても、根は「セ/ックスが好き」とか、夏原の方がヤバイなぁと、ワクッとしてしまいます。あくまで無自覚なのが、読めなくていいですよね。そんな夏原がどんな選択をするのかが気になるラスト。きっと、この子は自分にとって都合の良いことを選んでいくんだろうな、と私は思います。神崎を陥れるなんてこともあるかもしれないですね。神崎は、どちらにしても一生心安らぐ日はないんだな、と思うと、気の毒です。狂った歯車がさらに逆回転を始めるような神崎と夏原の関係、夏原を愛している神崎の分が悪いな、と思います。ゾクワク。

★上下巻ともに179ページ、表題作のみ。終わり方は好きですが、少しの既視感と物足りなさが…。

☆『心を殺す方法』は"昼ドラBL"、こちらは"火サスBL"と言われているんですね。そんな大衆的でいいんですか笑?現代モノで現実離れ設定&描写がお好きなんだな、とは思いますが苦笑。
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