このレビューはネタバレを含みます▼
レビューを見て、読みたくなった作品。クズなヤクザの二人、インテリヤクザの水田と武闘派の春本が、バーで出逢ってお互い一目惚れ。素性を言わないまま、距離を縮めて行きます。思春期みたいにときめいて、お互い相手には穏やかで優しい。でも、仕事の顔は決して優しいものじゃなく、救いがある訳でも無い。そして、敵対する関係でした。それでも好きな気持ちは、膨らんで行きます。現実は破滅的で暗い。でも、明るい世界を語り合う。そのコントラストが、読み進めるごとに鮮やかになり、どちらに転ぶのだろうとドキドします。
二人を繋いだ曲、モナ・リザを聴いてみました。その曲が一番好きだ言った水田。唯一歌える曲だと言った春本。どちらも許されないクズと思いつつ、どんな気持ちでモナ・リザを聴いたのか考えると切ないです。二人の未来が、穏やかで幸せで有ればいいと願います。