このレビューはネタバレを含みます▼
「友情・努力・勝利」のセオリーじゃなくてもイイ！こういう少年漫画が好きだー！と心で叫んでいたら、これ女性漫画だったんですね。最高でした。
紹介されておられたフォロー様、ありがとうございます。
両親を亡くし、彼らを育ててくれた祖母をまた亡くし、助け合って2人だけで生きてきた本橋兄弟。
いちいち面白い兄弟の日常の中に挟み込まれる家族の思い出が切ない。
ギャグネタの細かさには笑いが止まりません。
2人の周囲には兄貴也のバイト先のオーナーでストーカーの要司や腐女子、女装男子の友人達がいて。
シュールさをひときわ醸すのは弟の智也。兄の貴也が大好きで、アリの観察も大好きで。
登場人物たちの誰もが一生懸命生きてて、健気で優しくどこか壊れています。
この世界で一緒に笑って泣いて、何気ない日常をずっと生きていたい。そう思えるほど居心地の良い作品。
主要メンバーの皆がそれぞれ特別な思い出を持つ「公園」の存在が彼らの人生を知らないところで結んでいます。
リアルな人間関係が希薄になった今だからこそ、より一層「公園」という懐かしい場所が恋しくなる。
笑って泣いて、しばし浮世の憂さも忘れて読んでしまいました。夕方になってもまだ家には帰りたくない、そんな公園の帰り道を思い出してたまらない気持ちになりました。腐女子的にも満腹です。
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