名探偵キャサリン
」のレビュー

名探偵キャサリン

山村美紗

「神戸殺人レクイエム」

ネタバレ
2021年12月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「千利休・謎の殺人事件」同様、僕はこの推理小説の文庫本を山村美紗氏の死後に購入しましたがその後の様々な事情で手放してしまい、そして今回、思い切ってコミックシーモアで再購入しました。大和和紀先生の「ヨコハマ物語」同様、貿易港で有名な都市が舞台になっていまして、キャサリンシリーズとしては異色の小説です。阪神・淡路大震災、本当に恐ろしかったです。僕はあの地震で右手の親指に軽傷を負いました。この小説の連続殺人事件の犯人の「酒井登」と言う男、本当に気の毒です。幼い息子を誘拐されて殺されたのが原因で、「琵琶湖別荘殺人事件」に登場しています「野村陽子」や「千利休・謎の殺人事件」に登場しています「細川理花」や「百人一首殺人事件」に登場しています「小菊」と言う舞妓同様、無理矢理殺人犯にされた上に最後は自ら命を絶ちましたから。でも、実に山村美紗氏らしいストーリーですね。僕がこの推理小説の文庫本を購入しました当時は、年号が「昭和」から「平成」に変わろうとしていました時期に首都圏で「幼女連続誘拐殺人事件」を起こしました「宮崎勤」に死刑判決が言い渡された直後でした。そしてその数年後に、今度は「宅間守」が大阪府で、それも小学校で、それも一度に大勢の児童を殺害して死刑判決を言い渡され、間もなく処刑されましたね。さらに、その数年後に、宮崎勤の死刑も執行されましたね。それからも、幼いお子様の尊い生命が狙われるおぞましい犯罪や事件が後を絶っていませんね。この様な状況の下で育ちましたお子様達の中には「推理小説好き」が大勢いる筈ですし、きっと第2、第3の山村美紗氏の誕生の「功労者」になってくれるでしょう。
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