インザケージ
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インザケージ

左藤さなゆき

天才

ネタバレ
2021年12月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 左藤さなゆき先生の作品はほぼ全部読んでいるのですが、この作品は表紙から3Pものなのかと勝手に思い込んでいて避けていました。レビュー読んでいたらそういうことではないとわかり、すぐに購入。めちゃくちゃよくて、今まで読んでいなかったことを後悔しました。左藤さなゆき先生らしい囲い込みの執着愛が素晴らしく圧巻でしたね!「元カレの兄廉司+今カレの弟衛司」というサブタイトル見て、どういう状況でそうなったのか気になってページを捲りましたが、思っていたよりうんと純粋でうっとり。魂の番を自分のものにするために闘い、奮闘する廉司が眩しいくらいに格好良く、今まで虐げられてきた陽が幸せになってくれて本当によかったです。ひやりと寒気がするような怖さや狂気もあり、読後は心温まる幸せな気持ちと、心の奥底がすっと冷えるような清涼感がうまく混ざり合い、「左藤さなゆき先生は天才だ…」と思わずつぶやいてしまいました笑。人を愛することの素晴らしさだけでなく、「守る」ということの意味や覚悟も描かれています。どこまでも2人の世界になろうとする尊さは言わずもがな。最高オブ最高の作品です。
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