やたもも
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やたもも

はらだ

読むと水たまりができるんですよね…

ネタバレ
2021年12月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ ★生活能力ゼロろくでなしビッ/チ・モモと面倒見のいい絶倫男・八田のギャグエロにちょこっとマヨネーズ程度シリアス添え(作者様談)ストーリー。

★ジョグ中に公衆トイレで“事後処理中”のモモに出会った八田は説教をかまし、「1日くらいなら泊めてやる」と連絡先を渡す。「なんでもするから1泊だけじゃなくしばらく住まわせてよ」と言うモモを容赦なく抱く八田、2人の生活が始まった…。

★初めて読んだ「はらだ作品」がこちらでしたが、初読みにして、はらだ先生は私の中で「BLの神」となりました。この感動を全力でお伝えしたいと思いますが、つい読みふけってしまいレビューが進まないのです苦笑。言葉も詰まってしまいますしね。心が、辛くて痛くてたまらないです。でも、あっけらかんと笑うモモに私の感覚も麻痺していました。2巻(必読ですよ)で、モモ母と再会後の八田の気付きとモモの過去の告白、八田の愛情と温もりを感じたモモの慟哭を目の当たりにして、ハッとするのです。自分がどういう目でモモを見ていたのか。須田サイドから見ていたな、と気付くのです。もはや導きのバイ/ブル。その後の、くりちゃん曰く「結局ヤるんかい」の流れが最高ですよね。この人間味あふれるキャラ達だからこそ、こんなにも心惹かれるのです。くりちゃんはもちろん、須田も家政夫サンもホームレスおっちゃんも魅力的です。作者様がギャグエロと仰るだけあって、濃厚エチシーン満載です。八田ちゃんの制御できない性欲がものすごい筆圧で描かれています。(男の)モモじゃなきゃ堪えられない…と思わせるところもBLの神。そんな激しい八田なのにね、3巻(必読ですね)の「愛してる」のセッ/クスがいつもより優しくて…モモの表情に愛おしさが爆発しそうになります。作者様、絵が上手すぎです。

★1・2巻描き下ろし含めて195,184ページ。3巻『よるあさ』コラボ+描き下ろし含めて176ページ(本編113ページ)。読み切りから広げていったとのことですが、こんなにも重厚なストーリーを作り上げるなんて、本当に鬼(奇)才。

★『ワンルームエンジェル』だけは読み返せません。水たまりどころか大洪水が発生しましたので。いつかレビューを書ける日が来るのでしょうか…。
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