好物はいちばんさいごに腹のなか
」のレビュー

好物はいちばんさいごに腹のなか

蔓沢つた子

最高オブ最高

ネタバレ
2021年12月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 評価の高さに納得!な可愛らしくもちょっぴり泣ける作品でした。ファンタジー要素の強いお話ですが、耳やしっぽに感情が表れる様がとても可愛くむしろ最高に素晴らしい設定だと思います。色々なCPが描かれており、そのどれもにモギュッと心をわし掴まれました。みんな違ってみんないい。けれど中でもやっぱりノアとカズイが大好きです。見た目も中身もめちゃくちゃいい男なスパダリ攻めと、愛情深く優しい健気受け…二人のやりとり全てが愛おしい。施設育ちゆえに人一倍家族というものに憧れを抱くカズイは、夜な夜な子種をもらいに一晩の相手を探し街に出ます。自分のフェロモンに惹かれる相手はなぜかおっかない人ばかり。そのため誰かと番になることは諦めている、というのが悲哀を誘います。そんな中、モデル事務所のマネージャーとして働くことになり、未来の番となるノアに出会います。ノアはそれ以前からカズイを知っており、また出会えたことで運命を感じたのか熱心に行動を共にします。痩せた体を心配したり、美味しい食材を与えたり、そして…満を持して一夜を共にしたものの、半分ほど夢だと思っているカズイの宣言には不憫で笑ってしまいました。そういった可愛らしいすれ違いがこの作品の魅力の1つです。変にちょっかいかけてくるイヤなだけの当て馬キャラもいないし、大きなトラブルだったり切なすぎるすれ違いとかもなく、大波があるストーリーが好きな人にはあっさりしすぎているかもしれないけど、二人が家族として愛ある関係・家庭を築いて幸せいっぱいラブラブハッピーになる安定安心の物語は何度も読みたくなるし読むたび心が満たされます。その中でも描き下ろしは本当に秀逸で、ノアがカズイを力強く抱きしめるあのシーンは最高に感動しました。本当に大好きです!
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