なりました
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なりました

明治カナ子

なんじゃこりゃーーーーーー

ネタバレ
2021年12月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 大好きな明治先生の作品、いやーなんじゃこりゃ!
上下巻の上はなんだかblっつーより男の子たちの成長譚みたいでそれはそれで主人公のランちゃんが可愛くて面白かったのですけど。
下巻に来てランちゃんの中学からのツレ、ムロのターンになってからですよ。
ファンタジー色とえちシーンで違う世界に入り込んだ感じ。わかってたけどそれでも不思議な展開にホントにびっくりしました。
オーストラリアの霊能力おばあさん(故人)が重要な役どころになるblってすごいですよ。
ムロとランちゃんを巡る登場人物達は皆個性的でちょっぴり悲しくて。
ランちゃんに救われるのは読者も同じ。
ランちゃんが健気に自分の道を歩もうとして行くから、ムロの黒いバックを読むのに耐えられたというか。
ムロはランちゃんをずっと好きだったのにランちゃんを傷つけられない、友人だから!って頑なに自分の気持ちを隠して拗らせていきます。
でもムロはランちゃん以外の人たちには甘えていくんですよね。あのおばあさんの言う通り、甘えた相手を傷つけ自分のことも傷つけ続けた。黒い、黒いよムロ。
もうこの2人一体どうなるの?って最後まで思いましたよ。
ランちゃんの家族も何だかんだ変わってますよね。ランのお姉さんの顔が最後の方に一度だけ描かれますけど、この姉ちゃんもすごい。
明治先生の作品って一筋縄ではいかない。予定調和を超えていくところが大好きです。主人公たちのキャラも面白すぎる。なんとも言えないこの読後感、おすすめします!
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