初恋エロスはアルデンテ (合本版)
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初恋エロスはアルデンテ (合本版)

ふじい葛西

「明日はスパゲッティ食べよう」と思いますね

ネタバレ
2021年12月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ ★絡まれ体質の戸塚(とってぃ)とヤンキー先輩ヒデの広島弁ストーリー。

★因縁を付けられるのが常だった戸塚たちを助けてくれたヒデ達。喧嘩で興奮すると発散のために「ブチ込みたくなる」と言うヒデの怪我に気付き、強引に手当をしようとする戸塚は、緊張してヒデの股間に消毒液をぶち撒けてしまい…。

★「うっ、気持ち悪い」となりますね。こんなに気持ち悪く気持ち悪さを描けるって、すごいですね。ヒデが逃れられない気持ち悪さと(巻き込まれたとってぃも見ていられない涙)、とってぃを介した瑞々しい青春の部分とが混ざって濁って、やるせないです。クズキャラは好きですが、外野にやられるのは辛くなる私です。でも、“大人”に敵わない“子ども”を誤魔化さずに描いていて、胸が悪くなりますが、レビュアー様方書かれている通り、読み応えがありますね。そして、ヒデもとってぃもたくましいです。まさに、芯のあるアルデンテですね。何が「今度こそちゃんと向き合おうとする」だ怒、と人物紹介ページで悪態をつきたくなるのですが、ヒデととってぃの思いを慮って、怒りを鎮めました。復讐心よりも目の前の愛しい人で心をいっぱいにした方が幸せですね。6年越しの“好き”(セッ/クス)が可愛くて、温かくて、感動しました。

★上下巻共に描き下ろし、カバー下、おまけ含めてそれぞれ198ページ、184ページ。本編はエグい描写も多々ありますが、番外が面白くてハッピーで、お口直しができますね。

★レビューで知った作品ですが、私も表紙のビビッドさに惹かれました。ご縁に感謝です。『とまとまと』のスピンオフなのかな?こちらだけでも問題なく読むことができましたよ。
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