共鳴熱情 オメガバース
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共鳴熱情 オメガバース

岩本薫/蓮川愛

オッドアイの黒豹。

ネタバレ
2021年12月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 幸村先生の共鳴のほうを読んでいて小説を読もう読もうと思いつつ読まずにいたら今回新作が。試し読みしたらもうあっさり続きを読む衝動しかなく(笑)上下巻一気読みでした。岩本先生の作品を読んだのはエビリティシリーズ以来だったので新鮮でした。そしてさすがでした、受けだけには弱い部分や独占欲を見せる強い攻めに芯が強くて優しい受け、好みです、やっぱり好き。そしてこちらはど王道のオメガバースです。βとして生きてきた一紗が魂のつがいであるαのゼロに出会い、Ω転換してしまいます。そのためにそれまで培ってきた職も生活も資格も存在意義も失い、人生を捨てる様相まで落ちるところでゼロに救われ、居場所を作ってもらうところからの物語です。一紗の突然のΩ化への戸惑いと絶望、居場所を与えてくれたゼロへの気持ちの変遷。ゼロの狂おしいほどの一沙への想いや自身の過去や在り方への苦悩。2人の想いと周りの想い、そして番として変化していく2人のカタチが最高でした。上下巻とボリュームはありますが、気にならないほど夢中で読ませていただきました。そして首藤3兄弟揃い踏みとか胸熱すぎる。長兄の圭騎があそこまで兄弟想いを見せるところも意外で、最後は長兄に幸せになってほしいな、と恋情への期待もさらに高まりました。一紗の人柄もあり、他2作より最後はほわっとした印象のある今作は個人的に1番好きです。出来れば番外編でもいいので子供が生まれるところが見たかったな、と思うほど素敵な番でした。岩本先生も書かれていますが、蓮川先生表紙の上下での野性味溢れるゼロと上巻β一紗下巻Ω一紗もまた色々掻き立てられて素晴らしかったです!
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