ヤマトタケル
」のレビュー

ヤマトタケル

山岸凉子/梅原猛

説得力がある感じの

ネタバレ
2021年12月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 梅原猛さんの原案は読んでいないのですが、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)を基にしています。神話のような不思議なエピソードが数々あり、この作品でもその有名なお話もありますが、神の存在自体は暗喩したくらいです。
主点に置いているのは、小碓命(ヤマトタケル)をはじめとした登場人物の人間性(家族や恋人への愛情、妬み、恐れなど)、大和とという国組織や権力争いのようで、現実的な人間味のある作品に感じます。理性的・現実的でありながら、でも不思議な人知を超えるものもあるかもしれない…というのも描かれていて、そのバランスが流石です。
小碓命(ヤマトタケルノ)は力強く優しい人間で、不運が重なってしまったが為に思わずにはいられません。せめて父である天皇から労いの言葉一つあったら、ちがったのにな…
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