このレビューはネタバレを含みます▼
皆さん!なんと作中の、ある種要となっているBL作品「君のことだけ見ていたい」がドラマ化ですって!!本作でちょいちょい出てくる作画を見て「普通にこの漫画読んでみたいわ…」と思った方も多いはず。
実写化だし脚本も別の人(お笑い芸人)だけど、やっぱりちゃんと物語として見れるって、夢が広がりますよね!まぁ私Hulu見れないんですけどwww
>>>>>以下初期レビュー>>>>>
今更のレビュー。だってこの慌しい年末に忙しいアナタに読んで欲しいから!
タイトルがわりとインパクトありですが、内容はただただ優しい物語が紡がれていきます。ドキドキハラハラとか、キュン♡とか、大きな波のような劇的な変化はありません。だけど確実に、着実に、気づいたらなんか変化ってしてるよね、っていうお話です。いやむしろ誰もその変化に気づいていないのかも知れない。とにかく優しい日常。でもよくありがちな「ほっこり」だけでは表現してはいけない、とても繊細な人間の心模様も描かれていて、でもそれは決してセリフだけで表現しているわけではなくて。コマ割り、描写の仕方、セリフ、回想、ひとつひとつのコマに沢山のことが詰め込まれているなぁと感じます。隅々まで見てしまう。それらをどう受け取るかはたぶん読者ごとに違うだろうし、違ってていいと思うし、なんなら同じ人でも数年後に読むとまた違った受け取り方をするんじゃないかな、とも思える程です。でも決してシリアスな重苦しさはなく、クスッと笑えるところもあり(それはひとえにゆきさんの性格がそうさせていると私は思っている)、リアルなところもあり…でも全体を通してやっぱりひたすらに優しい世界が広がっています。ラストあたりのうららの「今日は完ぺきな日」という言葉がなんだか物語全体をキュッと引き締めたというか…あぁ…それだ。と、ストンとくるものがありました。終わり方もとても良かった。気持ちの良い読後感を味わえます。
大晦日にテレビを消して静かな部屋で、ポカポカの炬燵で、ふわふわのお布団の中で、…おすすめです。