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オンブルー編集部

よこいぬ完結特集&番外編

ネタバレ
2022年1月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 完結特集、良かった!のばら先生が中盤までBAD ENDも構想にあったと、それがぼんやりと恐れていた結末そのものだったので命拾いした気分。生存endへと導いた諸々全てに感謝。特別寄稿の数々でまたひと味違う3人を拝めたのも幸せ。特に最後の松本ミーコハウス先生の新谷菊池が可愛くてたまらんかった(健気ワンコに魂もっていかれた派…本編長々レビュー済)。で、番外編。「ヤクザのへんなおっさん」については詳細ぼやかすと予想していたから冒頭がっつりトッキー登場に驚いた。これ、本編で須藤さんに特に思い入れの深かった人にとっては蛇足なのか救済なのか…救済だといいな。ちょい草臥れたイケオジ、飄々としながらも失ったほうの目で人の心の奥まで見透かしていそうな鋭さがあり…のばら先生の中でもうキャラとして息づいてる感じがした。薬物依存の治療について、新谷も苦しい道のりを予測して警察、通院、人(きっと芦田先生)の協力を得て…なビジョンを伝えていたけれど、そこはまだ若さゆえの浅はかさというか、春真を小脇に抱えたままで担えるような役割では決してなかったよ。鬱状態に苦しむ須藤さんとそれを優しく受け止めるトッキーの夜のやりとりにつくづくそう思った。春真の更生を側で支えてきた3年後の新谷は自分1人で抱えられるものの限界についてもう十分に理解していたと思うけども。壮絶な生い立ち・環境に傷付き自己肯定感の低くなってしまった人間の生き直しに寄り添うって、その人を全部受け止めて心をほぐしていく時間と度量とが必要と思うんだけど(受け売りからの持論)須藤さんに対し今その役割を担っているのがきっとトッキーで。自らに向けられる好意を未だ同情や傷の舐め合いと捉えてしまう須藤さんのそれは根深くて、でもその部分にも臆せず切り込んでいくのが頼もしかった。抱える闇は須藤さんに負けず劣らずでも、闇だからこそ闇を包んで浄化できる…みたいな。新谷、春真、芦田先生、よしつぐくん、そしてトッキー…須藤さんが今まで関わった人々の中にその幸せを願っている人間は確かにいたよと…トッキーとの日々の中でそれが実感として伝わって笑顔が増えていってくれたらいい。
よこいぬもこれで本当に最後…トッキーの包容力見習って今度こそちゃんとしなよね新谷よ!と発破をかけたくなるくらいには私はそもそも一途攻が好きな筈なんだ…二股男にやきもきするの苦しかった…もう新谷で最後にしたいよ。
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