禅に入っては。
」のレビュー

禅に入っては。

安堂ろめだ

人との出会いが「自分」を変える・・

ネタバレ
2022年1月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「禅」の心・・・ですね・・自分を見つめ直すきっかけを作ってくれたのは「ペット」として雇ってくれた禅吉だった・・・ちょっと、思いのほか感動的なお話しでした。
高校を卒業し、目的も目標もなく「ただなんとなく」バイトをして辞めてを繰り返していた「すばる」が、割のいいバイトを見つけた。その内容は雇い主の「ペット」で・・?!とビックリ設定から始まるのですが・・・じわじわと真面目な方向に持っていかれる感じの作風が・・・ぎゅっと心を掴まれるのです✨元々は作家さんの「なみだ、枯れるな」という、大正オメガバ的なお話しを読んで密かに注目していたのですが・・・今回も泣かされた~・・・目標に向かって一生懸命生きてる人もいるけど「コレ!」っていうやりたい事もなく、なんとなく流されて生きていると、たまに「これでいいんだろか?」って思う時があるんですよね・・・だいぶ刺さりましたね・・。言葉の使い方もステキだったし、表現も描写もすべてがキラキラして見えました(^^
それぞれのキャラ達も皆が皆重要で・・特にデリヘ〇:あすかは、すばるに辛辣な言葉を投げつけるも、背中も押してくれるというね・・・でも、痛いけど本音をぶつけてくれるのはホントは有難い存在なんだよね・・・。
もちろんコメディ的要素もありまして・・・個人的には最初のほうの禅吉の「へぷちっ さむいさむい」は結構ツボりましたし・・・何気にすばるの母のTシャツの文字も二度見してしまいました(^^;
笑いの要素も忘れない・・けれどその本質は心動かされる内容で・・・題材によって色んな顔を見せてくれるものの、根底に流れているものが好き・・な作家さんです(^^
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