共鳴発情 オメガバース
」のレビュー

共鳴発情 オメガバース

岩本薫/蓮川愛

「このひとに、征服されたい!」

ネタバレ
2022年1月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作品の放つフェロモンにクラクラ!共鳴シリーズは最初『αの花嫁-共鳴恋情』から入りましたが、こちらの『共鳴発情』『共鳴劣情』のスピンオフ作品であることは後で知りました。両作品を読んだことで『αの花嫁』をより楽しめるようになった経緯があり、自分にとって特別な作品でもあります。(例えば『αの~』の3話で理玖君が圭騎さんに「ちょっと頭痛がするけど収まっている」と話す場面がありますが、それはヒートを抑える薬の副作用であるとか12話で理玖君が感情を爆発させる場面はΩはαの対極で美人薄命の如く短命な個体が多くメンタル面でも繊細でストレス耐性が乏しいと言われているという知識を本作で得て「なるほど、だから繊細なのか」と思いました)
本作で最も高揚した場面を語らせて下さい!『劣情』で圭騎さん主催の首藤家のパーティー会場での天音さんと煌騎さんの大胆で激しいド迫力の情事です。『劣情』の表紙の美しい画はその時の場面かなと察しニヤニヤして眺めておりました。100人超えのゲストで賑わう首藤家本館のパーティー会場の上階煌騎さんの部屋で、しかも誰かに見られる可能性のある窓際で!嫉妬に狂った煌騎さんの激しさと言ったらもう…あんなことやこんなことが繰り広げられていたとは…読み手がヒートに至ってしまいそうなほど甘美な文章と画は圧巻の一言です!何度も深呼吸をしながら読みました。天音さんのピンチの場面で煌騎さんが助けに来てくれた時も「さすが!!!」と内心痺れました。その後の官能描写も上気するほど濃密で艷めいておりましたよ!(ノットの発達もα特有等)
天音さん(実は本名ではない)は妖艶な絶世の美人で(刑事としては時にそれを武器として使う)難攻不落の要塞のよう。それを煌騎さんが真摯な言葉と態度と行動で落としていく様子にキュンキュンしました。二人は頸噛みの儀式こそまだですが、心と体が伴った本物の魂のつがいと言っても過言ではありません。天音さんの本名とΩである事実を知っているのは煌騎さんだけで、今や特別なバディでもあります。カテゴリーの壁を乗り越える日は訪れると期待しています。
共鳴シリーズの最新作『共鳴熱情』(上下巻)も拝読しましたが、こちらの作品にも圭騎さん・煌騎さん・天音さんが登場して嬉しくなりました。クロウも情報屋として大活躍でしたので拍手を送りたいと思います!皆様同様に続編渇望状態です!
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