空挺ドラゴンズ
」のレビュー

空挺ドラゴンズ

桑原太矩

泣いた…‼︎

ネタバレ
2022年1月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 最新刊、ヴァニーのエピソードの決着に泣かされ、普段レビューなんて書かないんですが思わずレビュー。
珠玉のようなシーンやセリフの連続で、感動、感心、感激、色々と感情が忙しかったですね。。

以下、セリフの引用含むネタバレです。


「我々はもう 誰の人生をも政治や戦争の犠牲にしてはならない」「新しいアレーナが目指すのは 誰もが当たり前に自分の人生を生きられる市(まち)だ」

この、市民への演説の形を借りた、「救国の乙女」が自分の人生を送ることへの強い肯定の言葉。
このセリフを発した当人は、この後「即席にしてはよくできた詭弁」だったと言っていますが、それを含め、すごく普遍的な理想をこんな風に言わせるとは。作者の力量に思わず胸が震えました。

「いい?あなたは世界の中心じゃないの! あなたがいなくたって世界は勝手に回るわ!」
「だから ヴァニーは自分のために生きていい」

ヴァニーの親友、ツィータの言葉。
クィン・ザザの中では、タキタの存在もあって、ヴァニーは冷静なお姉さんといった位置付け。巻頭の紹介にもあるように「クールビューティー」であまり感情が表に出ないので、読んでいる側も感情移入しづらい面もあるのですが、このツィータの存在によって、ヴァニーも弱さや悩みを持った一人の女性なんだなということがよりダイレクトに伝わり、グッと感情移入しやすくなります。
ツィータがヴァニーの旅立ちを見送るシーンは本当に見事で、映画のワンシーンのよう。劇場版がもしあるなら、ぜひこの一連の話で見てみたいなと思ってしまいます。

感動のダメ押しは、クィン・ザザに戻ったヴァニーが、いつも通りのミカやタキタのやり取りに涙するシーン。
もう、良かったねヴァニー、本当に良かったね、、と、完全にもらい泣きさせられました。

この漫画を買い続けて良かったな、と思えた最新刊でした。これからも応援し続けます!
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