おじさんと俺の恋わずらい【特典付き】
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おじさんと俺の恋わずらい【特典付き】

日野雄飛

いい意味で期待を裏切られた

2022年1月16日
購入前にレビューを見てみるとおじさんへのダメ出しが多くて、かなりダウナーな感じなのかなと思っていたのですが、実際読んでみるとそんなこともなく、程よい青春期の少年と大人のぶつかり合いという感じでした。

各話、おじさんが彼氏にフラれると甥っ子に慰めてもらうという構図がメインですが、甥っ子が率先して慰めてあげてるので悲壮感はなく、フラれているのでそこまで寝取り感もなく、ただただエッチでした(笑)

彼氏としてたことや、彼氏にしてほしかったことを甥っ子とするわけですが、おじさんと彼氏の情事はおじさんが語るくらいのライトさだったのでちょうど良かったです。なので前彼の替わりって感じも薄かったです。

おじさんはダメなやつだけど、甥っ子と付き合わないという壁を最後まで壊さずにいたからこそダメ男と付き合ってしまうわけで、甥っ子だって最初は付き合いたいとかじゃない、このままがいいと態度を変えなかったから、その壁も乗り越えられなかったんだと思う。

最終話は、甥っ子の涙にその壁を壊すことを決意したおじさんのケジメを感じました。甥っ子にはおめでとう、素直になって良かったね、という言葉を贈りたい。そしてまーくんは当て馬として100%いいやつなので、お疲れ様でした。

最終話のエッチだけ、甥っ子のしたいこと、してほしいことをする、というのも良かったです。今まではおじさんを慰めるためのエッチという大義名分がありましたからね。甥っ子くんの希望を叶えてあげるおじさんも幸せなことでしょう。

こちらの作家さんの作品はいくつか読んでいるのですが、作品によって少しゲイみが強いというか、キレイなBLではないときがあるので、その辺りが好みで分かれそうですね。

そういえば私、以前描かれた短編の兄弟ものが好きだったので、年下攻めの近親系が好きなのかもしれない。小さい頃を知っている攻めが成長して、身近な大人の性の魅力に惹かれて一生懸命エッチしてるのが好きなのかも。はい、性癖。
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