悪役令嬢(仮)の奮闘
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悪役令嬢(仮)の奮闘

梶山ミカ/木村るか/氷堂れん

とても面白くなってきました

ネタバレ
2022年1月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 前世でブス(本人談だから悪口ではない)だったとかで、思いっきり拗らせているヒロインが、なんか今どき本当に居そうで頭にきます。だから、絵が上手かろうが、主人公がいい人だろうが、ヒロインの気分悪さが勝ってしまう...。1巻はそんな感じで普通評価までだったんですが、2巻でのどんでん返しでとても面白くなってきました。

ムカつくヒロインも悪者にならずに済む可能性も残しましたし(というより、悪堕ちしてまた帰ってくる可能性が高そうですが)、とてもベタではありますが、王太子との展開はとても嬉しいです。

それにしても、この悪役令嬢の逆ぎゃふんパターンが物凄く物凄く多いですね。なんでそうなのかなって思ったりもしてるんですけど、おそらく昔はスタンダードに身分の低い清廉なヒロインの、まさにシンデレラストーリーが多かった筈なんですけど、たぶん周りの読者は気づいてしまったんでしょうね。長く仕事を続ける女性が増えた事にも関係あると思います。

身分の高い人は、それはそれで、そこに居続けるために涙ぐましい努力をしてるはず。それをぽっと出の世間知らずヒロインが、全部かっさらっていくのはあんまりじゃないのかと。幼い頃から地位に相応しい立ち居振る舞いをコツコツ勉強し続けてきた、悪役とされる令嬢が報われないのは酷いじゃないかと。

この作品は典型的すぎるので、ついそんなことを思ったりもしました。
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