このレビューはネタバレを含みます▼
登場キャラが、総じて頭の悪いのが残念です。主人公が唯一まともなキャラ設定なのですが、語彙力がなく、大学生なのに中学生レベルの論理思考で、共感は出来ませんでした。
頭の悪い鳥の女王が、身勝手な要求を突き付けて来るのですが、主人公は反論すらまともに出来ず、自分達を殺そうとする相手に好感を持ちます。他の勇者はともかく、自分が殺されれば、自分を慕うパーティメンバーも仇討ちに戦って死ぬで有ろう事は、容易に想像がつきます。本来なら、激昂して然るべき所です。戦わせない為に、鳥の女王には勇者の能力を封じる力を持たせます。その力は、神の領域じゃないんですかね?
勇者同士仲良くしろ、濡衣は説明しなさいと、子供を騙す教師の様な事を言って来ますが、人間は一度貼られたレッテルを言葉で剥がす事は出来ないし、心底嫌悪した相手と仲良くする事は一生出来ない程度の事も言わず、主人公はそうだなと納得します。
また、元の国に残る選択も意味不明です。主人公は、自分を重んじる女王を信用出来ると判断しますが、他の国へ行けば尊敬され女も抱けるが(欲望が目的なら)と口に出して牽制したり、自分の娘に厳罰を要求させない為、自ら死刑より重い罪にと言い出したり、どう考えても、一番腹黒く、狡猾で、最も危険なのはその女王ですよね(苦笑)
そして、婦女暴行犯のレッテルを貼られ、何度も罠に落とされ、一度ならず殺されかけた死刑より重い罪の報いが、強制的に悪口で呼ばれるだけ…大学生とは、とても思えませんでした。