500年の営み
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500年の営み

山中ヒコ

感動を求める人に激推し

ネタバレ
2022年1月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 私の涙腺が弱いのか、この物語の構成が素晴らしいからなのか。何度も泣いてしまう。
ボーナストラック11頁合わせて190頁全て表題作プラスあとがきとおまけ1頁あり。キスもエッチも直接的な描写はありません。それに近いシーンが数コマあるだけ。お色気要素求める人には物足りないかも。
主人公たちの関係性と家族との関わりを考えるとBL設定ありきですが、ジャンル関係無しで心を揺さぶられたい人に激推しです。
人間とアンドロイドとのお話ですが、単純に異人種?異文化?の恋物語ではありません。
読み進めていくと、あーこれの伏線だったのかと気付くこともあって、結局何回読んでもその度に涙してしまう。
ボーナストラック『250年の営み』の作りも素晴らしく、想像力を膨らませながら読めました。短い頁や文字の少なさにも関わらず、その中にタイトルの『250年』が詰まっている。そして最後の頁の一言で涙腺崩壊。切ない涙です。
最後までなかなかハピエンが見えないのですが、それが「消化不良」と感じる方もいるかも。
余韻は残しつつも、私的には納得のいく終わり方でした。
おまけの1ページでやっとハッピーな描写が出てきます。
1回目はあっという間に読み終えてしまいましたが、何回も読み返して細かいところに目を向けて、色々と気付きながらまた感動できます。
BLファン以外の人たちにももっと読んで欲しい。。

余談ですが、終盤に出てくる四角いロボットがかわいいです。箱に◯2つ付いてるだけなのに不思議。セリフや動きに愛嬌を感じる。これも作者さんの腕なんでしょうね。
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