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500年の営み
1巻完結

500年の営み

600pt/660円(税込)

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作品内容

「あんまり似てなくてごめんね――好きだよ」 亡くした恋人を追って自殺したはずが250年の冷凍保存の末、未来世界で目覚めた山田寅雄(やまだとらお)。世話係として起動したアンドロイドは優しく親身になってくれるものの、亡くした恋人の”3割減”な残念ロボットで――? いじっぱりな青年が愛を受け入れ希望を求めて歩き出す、痛切な未来ラブストーリー。描き下ろし収録。

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作品ラインナップ  全1巻完結

  • 500年の営み

    600pt/660円(税込)

    「あんまり似てなくてごめんね――好きだよ」 亡くした恋人を追って自殺したはずが250年の冷凍保存の末、未来世界で目覚めた山田寅雄(やまだとらお)。世話係として起動したアンドロイドは優しく親身になってくれるものの、亡くした恋人の”3割減”な残念ロボットで――? いじっぱりな青年が愛を受け入れ希望を求めて歩き出す、痛切な未来ラブストーリー。描き下ろし収録。

レビュー

500年の営みのレビュー

平均評価:4.6 240件のレビューをみる

最新のレビュー

  • (2.0) んん
    tenkooさん 投稿日:2024/12/10
    期待しすぎた感じかな。高評価だったので購入しましたが、ロボットとのお話。はじめの、ふたりが生きてた頃の幸せなエピソードもほぼ無い。好み分かれるかなと思いました。

高評価レビュー

  • (5.0) アンドロイドものの名作(長文です)
    みりみゆさん 投稿日:2021/9/23
    【このレビューはネタバレを含みます】 突然だが昔からアンドロイドをテーマにした作品が自分の琴線に触れてしまう。古くはスティーブン.スピルバーグのA.I.最近ではカズオ・イシグロのクララとお日さま。繰り返し描かれるのは、人間という創造主により、一定の目的の為や代替品として製造され、アンドロイドは高度な知能と感情を持っているのに、無垢に、献身的に役割を果たすと人間に捨てられ、それから長い時を最初に与えられた役割を使命と捉え努力しても見放される姿。人間の身勝手さを逆説的に訴え、どちらが人間的か考えさせられる。そういった作品が繰り返し創作されるのも、国境を越えて訴えかけるテーマがあるからだろう。だが、鉄腕アトムを生んだ日本で愛を語るBL作品にはそういった定番の展開を覆す作品が数多くあり、アンドロイドもの好きとしては胸が救われる思いになる。この「500年の営み」も、そういった定番を覆したことにより、人間が抱く愛情の素晴らしさを描いていると思う。主人公寅(寅雄)は、恋人の太田光を不慮の事故で失い、自/殺を試みる。250年後に息を吹き返したときに、待っていたのがヒカルB。恋人に似せた代替品のアンドロイドとして寅の身の回りの世話をする。性能としては、不器用で素朴。不出来なアンドロイドは妙に人間的で愛嬌がある。でも太田光の代替品としてみるとやはり違い、寅はヒカルBに偽物と告げるが、その時には既に太田光の代替品としてヒカルBを見なくなりつつあったのだろう。ベッドも共にするようになったある朝、高性能のヒカルAが来てヒカルBは姿を消す。そこで、恋人の代替品としてでなく、ヒカルBを愛していることに気付いた寅が、ヒカルBを探し出して、ヒカルBの為に涙を流したとき、ヒカルBは代替品としてではなく、自分自身へ愛情が向けられていることを知り、プログラムされたのではない寅への特別な感情を知り寅を抱きしめる...。本当になんて美しいのだろうか。アンドロイドの純粋さに人間が応える姿に、人間の愛情の純粋さが表れて。その後、アンドロイドと人間の寿命の違いも、医学の進歩で人間がアンドロイドに近付き、ハッピーエンドを迎えたことを示唆する終盤の描写。どの場面も、人間とアンドロイドの純粋さが、人間も素晴らしいことを描いていて胸を打つ。何回読んでも、筋が分かっていても、このアンドロイドものの定番を覆した作品は、涙腺のツボを刺激し涙が溢れる。未見の方、おススメです。 続きを読む▼
  • (5.0) すごい作品に出会いました…。涙と感動の嵐
    あいかさん 投稿日:2023/3/26
    【このレビューはネタバレを含みます】 亡き恋人光の後を追ったはずが、目覚めたのは250年後の世界。そこにいたのは光にややそっくりめのヒカル、アンドロイドだった。でもヒカルは光の代わりではなく、本物のヒカルの代わりで…というストーリー。 緻密なストーリーで、本当によく考えられています。年表などもあり、250年の間に何が起こったのかも分かって、これから先こうなっていくんじゃないかと少しぞぞっとしました笑。読みながら、死ぬほど好きだった光との思い出や寅の想いがもっと知りたかった…と思いましたが、なるほど!そこがメインではなかったからですね!あんなに寅が光のことが好きだったにもかかわらず、ヒカルに惹かれるのにも共感できました。絶対本物のほうがいいんですよ!ビックリするほどポンコツでイラッとするのに、かわいくて癒される(*´`*)何でも受け入れて、いつもニコニコただそばにいるのが健気で…。寅のこと大好きなのに、寅のこと思って身を引くのにも涙が出ます。 「光がいないなら生きていてもしょうがない」と自分の命を投げ捨ててしまった寅が、人間でもなく、光でもないアンドロイドのヒカルに、もう一度恋をします。さらに250年経ち、ヒカルが居るかもわからない中、諦められない恋心が寅を突き動かしていく。一度目の恋を失って500年、幸せを掴むことができるのか…。ぜひハンカチ片手にお読みください。 ラストは、「えー!ここで終わり?(゚o゚;;」と愕然としてしまいましたが、描き下ろしの最後の1ページまで読むと、安心できるはずです。(本当ならもっとラブラブな2人を見たかったのですが…。)スケールの大きい作品を1巻におさめるとなると、どうしても描くシーンが厳選されてしまうので、説明不足に感じたり、もっと見たかったと思うかもしれません。1回目の250年が丁寧だっただけに、2回目の250年になるあたりから駆け足になってしまった感もありました。500年経っているのに、本人の意識は自分の年齢分しか生きていない。そこの感情の移り変わりも描くのが難しかっただろうと思います。 でも、読者を引き込む力、誰かを一途に健気に想う純粋さ、アンドロイドと人間の壁を超えた交流…。遥かに超越した素晴らしい作品です。驚きと切なさと優しさと癒しがたくさんつまっています。BLのジャンルにとらわれず、たくさんの方に届いてほしい。 続きを読む▼
  • (5.0) 深い深い物語
    冬眠中さん 投稿日:2023/6/16
    【このレビューはネタバレを含みます】 山中先生の作品、好きです。「500年の営み」アンドロイドと青年のお話。 読みながら、手塚先生の「火の鳥」を思い出しました。「宇宙編」だったか、青年がずっと探し続けた女性は、実は最初から彼の傍に居た…というシーンを読みながら思い出しました。色んな解釈があると思いますが、このお話は主人公の未来ではなく虎のあの世での出来事の様にも感じました。 冒頭のシーンは、何度読み返しても胸が苦しくなりますね。綺麗なジャンプ。悔いの無い、虎くんの強い決意を感じたシーンでした。そのシーンの感想を書くのはいけない様に感じますが、例えば人間も犬もメンタルな動物ですが、自死する自由を犬は知りません。自死は選択できるものだと人間は知っている。だから宗教ででしかその行為を禁止する事ができない。言葉にするのが本当に難しいですがそれほどの行為…そこから始まる、この物語。 虎くんのその行為、彼の両親には衝撃とショックの無限ループだったのかなと。それまで自分達がしてきた事の後悔と、どうか光くんと幸せになって欲しい…という想いが寅くんに届いて、それが最後のシーンになっていくのかなとそんな風に思いました。 最終話の尾瀬への旅。アンドロイド・光くんが現存している確率は1%。それを信じないで研究所に残った虎もいれば、信じて尾瀬に向かった虎もいて。物語は信じた方で…。そして光くんに会えた虎もいれば、会えなかった虎もいる。作者は最後のこのシーンをはっきり描いていませんが、それはふたつのパターンの虎くんが同時に存在しているからかなと。2人が再会できたのは、息子への愛を送った両親の応援もあったからかなと。人はひとりでは生きていないんだなと…この歳だからか深いなと感じた作品でした。(アンドロイド・光には、虎が来る事実しかなかった。時間の流れ方の違う2人がまた…に大泣きでした。) 人型タイプから最後は四角形になったアンドロイド。その理由に納得でした。ロボットとは?といわれたら、どの様に感じるかは生活文化なんかでそれぞれなんだろうなと。だけどドラえもんと共に大きくなった私は、虎の様に家族だと感じるんだろうなと思います。 色んな解釈、SFは面白いですね 続きを読む▼
  • (5.0) 感動を求める人に激推し
    ゆうこさん 投稿日:2022/1/21
    【このレビューはネタバレを含みます】 私の涙腺が弱いのか、この物語の構成が素晴らしいからなのか。何度も泣いてしまう。 ボーナストラック11頁合わせて190頁全て表題作プラスあとがきとおまけ1頁あり。キスもエッチも直接的な描写はありません。それに近いシーンが数コマあるだけ。お色気要素求める人には物足りないかも。 主人公たちの関係性と家族との関わりを考えるとBL設定ありきですが、ジャンル関係無しで心を揺さぶられたい人に激推しです。 人間とアンドロイドとのお話ですが、単純に異人種?異文化?の恋物語ではありません。 読み進めていくと、あーこれの伏線だったのかと気付くこともあって、結局何回読んでもその度に涙してしまう。 ボーナストラック『250年の営み』の作りも素晴らしく、想像力を膨らませながら読めました。短い頁や文字の少なさにも関わらず、その中にタイトルの『250年』が詰まっている。そして最後の頁の一言で涙腺崩壊。切ない涙です。 最後までなかなかハピエンが見えないのですが、それが「消化不良」と感じる方もいるかも。 余韻は残しつつも、私的には納得のいく終わり方でした。 おまけの1ページでやっとハッピーな描写が出てきます。 1回目はあっという間に読み終えてしまいましたが、何回も読み返して細かいところに目を向けて、色々と気付きながらまた感動できます。 BLファン以外の人たちにももっと読んで欲しい。。 余談ですが、終盤に出てくる四角いロボットがかわいいです。箱に◯2つ付いてるだけなのに不思議。セリフや動きに愛嬌を感じる。これも作者さんの腕なんでしょうね。 続きを読む▼
  • (5.0) ああ…これは余韻がすごい
    haruさん 投稿日:2022/11/25
    【このレビューはネタバレを含みます】 半額のときに買ったまま重そうなので寝かせてました。いやあ…いい作品でしたわ。最初は、恋人が死んだってニュースで聞いたら死体も確認せずに飛び降りるか?とか、設定のツッコミどころが色々気になって入り込めないまま終わるのかと思いきや、いつの間にかそんなのどうでもよくなって入り込んでいて、さらにこれはヒカルBもだけど寅の成長物語でもあるのだと気付いたときに感動しました。最初は死の一報を聞いただけで自死を選ぶような人間だった寅が、250年後、さらに250年後と営むたびに優しく強くなっていくのがその描写でわかり、ツッコミどころにも意味があったのだと自分の浅慮に反省。きっと500年後の寅は、ヒカルBの現存確率が0%って言われたって筋トレして尾瀬に向かったのではないでしょうか。250年後のさいご、涙の本当の意味を知ったヒカルBが、寅を膝に抱いて砂漠の夜空を見上げた顔つきがもはや人間の表情で、うまいなあと。死んでしまった恋人太田光についても、彼がいて、彼が尾瀬に行こうと約束してくれたから最後にヒカルBと再会できたわけで、全てが繋がっていて、でも光の代用ではなくヒカルBを愛していて、優しい太田光もそれをきっと「良かったね」って思っていると確信できて、重いようで、優しいお話だと思いました。でも、ヒカルAはどうなったのだろうかとか、人間至上過ぎやしないかとか、寓話を読んだときのような、余白部分について考えてしまう部分もあって、いくらでも考える余地のある、受け手次第ではどうとでも読後感が変わりそうなお話だなあとも思いました。 続きを読む▼

書店員・編集者などオススメレビューをピックアップ!

名作アンドロイドBL
分析:まゆびー(シーモアスタッフ)
光という大切な恋人を失い自殺を図った山田。目覚めるとそこは250年後の世界。隣には光の”3割減“アンドロイド・ヒカルがいて…。恋人には似ても似つかぬ出来損ないだからこそ、ヒカルへの愛が生まれ育まれていくのがなんとも切ない!結末の余韻まですべてを味わってほしい、山中ヒコ先生の人気作です。

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