このレビューはネタバレを含みます▼
木下けい子さんのイラストと試し読みで惹かれて購入。
買って良かったです。
両親を亡くして15歳から！1人で生きてきた葉×ハーフっぽいイケメンでビストロ店主の瑠可。
最初から最後まで瑠可の年齢が出てこないのですが…多分20代後半から30歳くらいかな？
葉は中3の時にお父さんが亡くなって身寄りが居なくなったのにも関わらず「進学を諦めて中卒で働く」とか、4年間も保護者もなくたった1人で暮らしています。
なぜ教師や周りの大人達が児童養護施設とかに住みながら進学するアドバイスとか、色んなセーフティネットに繋げてあげないのか、行政も18歳に満たない未成年がたった1人で暮らしてることをそのまま見過ごしていたのか、とかそこら辺が不自然に感じてモヤモヤしました。
働いてれば15〜16歳とかでも保護者もいないのに一人暮らし出来るのか、法的？に国としてのルールでOKなのかわかんないので何とも言えませんが。現代の日本の話だと思うとそういうのが気になってしまう。
まぁでも色々あって悪い、ズルい大人に詐取されて仕事（バイト）も理不尽にクビにされ、生きていく気力をなくして『最後の晩餐』のために憧れのビストロに行ったことでシェフの瑠可に助けられるお話です。
瑠可がいい人なのは分かるのですが、葉くんじゃなければあそこまでやらなかったんだろうな。
人の好意に鈍いスーパーネガティブな葉と、葉をじわじわと甘く囲っていく瑠可がよいです。
雛鳥のようにあーーんして食べさせたり、3食全て自分が作ったもので、服も買い与えて、店で一緒に働いて家に住まわせて甲斐甲斐しく葉のお世話をしてる瑠可がクールな顔して内心ずーっと「かわいい、かわいい！」って思ってたんだろうな。
お話は葉目線で進みますが瑠可から見たら？この時○○さんと葉のいない場所でどんな会話をしてたんだろう？とか想像してしたら楽しい。
ビストロで一緒に働く由麻も健太郎も凄くいい人。
優しい人達に囲まれて元気を取り戻していく葉が可愛いらしく、読んでて幸せな気持ちになりました。
あまり本心を表に出さない、いつも穏やかに見える瑠可が葉に執着してややムッツリなのも良いです。
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