因果性のベゼ
」のレビュー

因果性のベゼ

阿仁谷ユイジ

因果性の正体と遅効性の痺れ薬的な

2022年2月12日
絡まりあった時間軸が複雑で少し難しい気もするけれど、なんだか壮大な夢を見たようで、読後は少し呆けてしまいました。
面白かったけど、タイトルになっている「因果性」の意味がよく分からず。
最初はタイムリープを経て手に入れる平穏が"果"なのかと思ったのですが、そしたら"因"はなんだろう?行き詰まってしまいました。
もしかしたら、たまきが"因"で梶原が"果"なのかも。
共通するのは想いの強さと深さ。
そう考えるとストンと腹に落ちた気がします。
それってすごい愛。
そしてトンネルを抜けた先の最後の試練(と言っていいのか?)最後の最後までどんでん返しがあって、構成の精度の高さに驚きです。
こうしてレビューを書きながら反芻していると、何だかこの作品のすごさがジワジワ感じられてきて、まるで遅れて効いてくる痺れ薬のよう。
うん、やられました!(笑)
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