毎日、ふたり日和
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毎日、ふたり日和

鯛野ニッケ

涙ぼろぼろ止まりません。

2022年2月19日
まものさんという不思議な生き物がいる世界。 人を傷つける様な事はしないので、大人達はまものさんを迫害する事はなくそのままにして過ごしている。
そんな日常を過ごしている学生のマイとたくま。
たくまにはおばあちゃんがいたけれど、ある日家の中で怪我をして入院しているが、そのおばあちゃんが孫のたくまを忘れていた事で状況が一変する。
たくまはおばあちゃんに育てられたので、そんな祖母を見ているのが辛く我慢する日々。
マイは反対に我慢をしないで、素直に相手に言うタイプでまものさんにいたずらされ易かったから、まものさんを駆除すると意気込むがまものさんにいたずらされるのがどんどんエスカレートしていき身体を触られる様になっていた。
たくまはおばあちゃんがもしかしたら認知症かもしれないと知り苦悩していたが、まものさんと話せることに気がつきまものさんはたくまが喜ぶ事をしていると知り、マイに対して申し訳ないと苦悩して更にふさぎ込み。
私が読んでいて一番泣いてしまったシーンが、おばあちゃんがたくまに我慢しないでもいいというシーンでした。
人に頼っていいんだ、一人で我慢しないで抱え込まないでいいんだというシーンが無性に心に響き、ぼろぼろ涙が出てきました。
これを読んでいた自分は家族の介護しているのですが、やはり我慢しなくてはならない事、抱え込む事も多くて正直大変ではあるけれど、大切な家族には長生きして欲しいと、家族と少しでも過ごせる時間がとれるならと日々奮闘している日々です。
マイはたくまに我慢して欲しくない、自分に頼って欲しいと告げました。
人に頼るって中々素直に出来なかったりしますが、おばあちゃんがたくまに伝えたかった事、この先自分が居なくなっても自分の足で立って生きていける様に願っている祖母の孫への愛情だと思いました。
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