このレビューはネタバレを含みます▼
病を理由に皇太子を廃されたエルンスト。最果ての領地の領主として旅をし、たどり着いた初めて見た領地で様々な課題をじっくり腰を据えて解消するために動きます。おぼっちゃまなのではなく、いかに民草がよりよく生きられるのかを考える。まるで父親のように。そこに、王都からやってきていたガンチェと愛し合うようになるのです。2人は体格差もあり、人種も違う。でも、同じものを見られる。そう、同志のようなものを持っているのです。ガンチェがカワイイのです。一途にエルンストに尽くし、愛する。エルンストも初めて人を愛したというのに、愛がなんたるかを知っている。身も心も捧げ合う。素敵です。沢山の予測を立てながら領主としてすべき事を選び、遂行するエルンストの強さは、ガンチェがいてくれるからこそ。領主としての命は他のものには負わせない。年長のタージェスさえもエルンストの気持ちに触れ、見る目が変わっていきます。エルンストとガンチェは常にラブラブです。エルンストは皇太子だったので、他人の目が気になりません。いや、何も恥ずかしいということはないんでしょうね。1人になる事がほぼない生活でしたので。ですから、どこでもガンチェと愛の眼差しなどなどやらかしてくれます。それが、なんのてらいもないので、清々しいくらいです。周りのものは困るでしょうけどね。それもカワイイところ。とにかく、素晴らしい物語だなって思いました。稲荷家房之助先生の美麗なイラストも最高に盛り上げてくれます!ガンチェはかっこいいし、エルンストもカワイイ!読み返し決定です!月夜先生、素敵な物語をありがとうございました。