僕らのミクロな終末
」のレビュー

僕らのミクロな終末

丸木戸マキ

BLでありSFでありアオハルありの人間ドラマ

ネタバレ
2022年2月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 別作品目当てに数回読んだon blueでこの作品も何話かは読んでいたけれど、そんなチラ読みで内容が理解できる訳もなく…今回1巻2巻と通して読んで、ああコレ好きなやつだわ!と。いろいろ詰め込まれてる感はあるけれど、全てがロードムービー風の時間経過の中にあるのでトンデモ設定もすんなりと入ってくる。アニメの「犬やしき」を彷彿とさせつつもそこにはページを割かずサクッと終わらせてるとこが笑えて、かえって良かった。
1巻だけだと律が最低野郎過ぎるというかもっとも嫌いなタイプのクズさでもうどうしようと思ったけれど、2巻に入りその内面の苦悩に触れる中で私も真澄同様、最終的には絆されてしまった。ラストのふたりの後ろ姿の余韻が堪らなくて、並べることでふたりが揃う表紙もまた素敵で。
あと、若く可愛く作品の重要部分の鍵を握ってもいた脇役ふたりのその後が気になって…でもこのサクサクッとした終わり方がきっとベスト。それもあって巻末のイメージカットは本当に嬉しかった。作者さま、ありがとうございます!
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