おかえりオーレオール
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おかえりオーレオール

高津

なんてことないめちゃくちゃ素敵な恋。

ネタバレ
2022年2月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 家が近所のモトとカズ。なんとなく友達だった2人が思春期から大人へと変化する時間を経て、好きを恋と自覚するまでのお話。
余白が印象的で2人の徐々に変わっていく心の揺らぎを想像させる描き方は胸がキュッとなる。
好きという気持ちを認められない苦しさ、気づかない振りをしても心は正直で…。
そんなカズの葛藤が切なくて、好きになんかなってごめんというセリフが苦しくてボロボロ泣けた。
それから高校生になって、18歳になって…
モトの知らない大人なカズの顔に驚いたり。でも自分への気持ちが変わらないと知っているのはカズのことずっと見てたから。
ずっとお互いの事を見ていた3年間
じっくりゆっくり、でもしっかり自覚した恋はきっともう揺らいだりしないだろうなって思う。
なかなかたどり着けなかった時間がもどかしくもあるけど、2人にはなくてはならない時間だった。
特別な事は起こらないからこそ、表情一つ一つにも胸を動かされてしまう。
素敵な結末を見ることが出来て幸せ。読んで良かったです。
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