このレビューはネタバレを含みます▼
弦→幸太郎→奏という見事な一方通行の報われない片思い図式。
幸太郎があまりにも童顔なので彼らの年齢がよくわからなかったけど、過去に奏と幸太郎は中学生の学生服着てて、弦はランドセルをしょっていたし身長差があったので少なくとも3学年は違うと推察。
そんな昔から一方通行の図式は作られていたらしい。
弦は美容師という職業上落ち着いていて、人の話を聞くのが上手い聞き上手。
片や幸太郎は自分の気持ちすらも整理出来ないもだもだ青年。
本当に女々しく、ジョゼ先生の作品じゃなかったら購入には至らなかったと思う。
それほどに幸太郎は歯痒い。
そして残酷だ。
あの時幸太郎がシラフだったらここまで拗らせなかったかもしれない。
ただシラフの幸太郎は弦のことを受け入れたのか想像もつかない。
それは後半の幸太郎の行動でわかる。
普段もだもだと思い悩む人は、キャパオーバーになったら当たって砕けろになるらしい。
そして絶対に絆される、流されるという思いを嫌う潔さに男気を感じた♦
弦は報われない片思いを貫く辛さの限界から幸太郎から距離をおいたヘタレといい、丁度いい塩梅のカプじゃなかろうかと思ってしまいます。
そうなると混ぜっ返しただけの存在の奏も、彼の一言がなけりゃ図式が変わらなかったのだから軍配をあげよう。
エチはジョゼ先生、もう少し腐女子にサービスをと願ってしまうだけのエチですが、仕方ないなーとすますのもジョゼ先生ならでは。