ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています
真崎奈南/茶乃ひなの
このレビューはネタバレを含みます▼
この主人公の可哀そうな点は、ループの原因がわからないところ。断罪されなくてもヒロインを迫害しなくても不幸な人生でもまっとうな人生でも等しく過去に戻ってしまう。しかも死因が毎回違うので対処のしようもない。これだと他のループものと違って未来がわかってもアドバンテージにならず本人はただ今回の人生を一生懸命生きるしかない。それで頑張る主人公はとっても好感が持てるのですが、父とヒーローが本当に主人公の事愛してるの?と疑いたくなるほど主人公の意見をガン無視なのが気になりました。倒れるほど努力してる人に「俺との茶会の時間を作れ」とか言ったり、ヒーローが主人公を贔屓するせいで主人公が酷い目に遭うのに助けようともしない。正直主人公がどうしてそんなにヒーローのことが好きなのか全く魅力がわかりませんでしたが外見が好きとか言ってたな主人公…。そしてその主人公も、言うべきことを言わず我の強い周囲にガンガン流されてぐじぐじ(最後の最後までずっと)悩むので結構鬱陶しかったりします。あ、ちなみにループの理由は最後まで読んでも明かされず、もしかして続ける気なのか?という終わり方もすっきりしませんでした。あいつどこ行ったんだよ結局…。
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