このレビューはネタバレを含みます▼
権謀術数渦巻く異世界において、主人公だけが現代日本の平和ボケした感覚でもって「人助け」をしています。本来であれば奴隷となっているエルフを救出するのなら、目先の救出だけではなく、それらの要因といってもいい皇帝を抹殺し、世界の脅威となっている帝国と事を構える覚悟がないといけません。可哀想だから助けようだけではダメなのです。
幸いにして平和ボケしていない周りの人物達によってそれらは成されたので、結果的に帝国とも敵対せず、事なきを得ましたが。
そう思っていたら物語の登場人物であるヴィオレットという魔術師にそのものズバリ薄っぺらいと言われてしまうという...なんとも残念な主人公です。
そして普段はのほほんとして食ってばかりいた異国の姫様が、実は密命を帯びていて、主人公を危険視し、技術を盗んだ上で亡き者にしようとしているという...。とにかくお花畑な主人公ですが、幸いにして優しくチートな力を持っているので、周りからは感謝され好かれてはいます。
自分はこの作品に高得点をつけようとは思いませんが、普通に読めるとは思います。