キリング・ストーキング
」のレビュー

キリング・ストーキング

クギ

苦しい、でも全人類呼んで欲しい

ネタバレ
2022年3月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者が韓国の方で、日本より韓国をはじめ海外で人気でよく話題に挙がっていたので気になっていましたが、どうもビジュが苦手カプを彷彿させるので見ないようにしてたところ... 自分が馬鹿でした。もっと早く読めばよかった。
とにかくキャラがすごい。気持ち悪い。私が作者なら自分のキャラに愛情が湧いてしまいどうにか救済をしてしまうと思うのですが、最初から最後までブレずに徹底しておどろおどろしさを描ききっていて感服してしまいます。異常で哀れで汚くてどうしようもない主人公2人。でもたまらなく愛しくなってしまうのが恐ろしいです。作者天才すぎる。
最後、ハッピーエンドなんでしょうかね?あまりに辛いので救済を求めてしまうのはわかりますが、何となく最後までどうしようもない気がします。ここでいう救済はウジンの追い死にだと思うのですが、果たしてウジンにサンウの背中を追いかけられるのでしょうか?愛してたはずの人の顔を忘れ、最後の姿は女と並んでる幻覚を見るようなウジンは、最初から最後まで自分の中のサンウを愛したオ●ニー野郎なのかもしれないと思ってしまいました。サンウが生きてる間に会いに行けず、サンウの安否より写真の行方を気にし、燃える家に飛び込むことも出来ず、救い出されたサンウを拒絶したウジンは、知らない女と肩を並べて歩くサンウを追いかけられるでしょうか。私は出来ないと思います。信号は緑だったのに。赤に変わってしまった。
サンウはサイコキラーですが、生い立ちを知れば知るほど可哀想になってきて、もしサンウがそんな経験をしなければウジンと幸せになれたのかと考えましたが、サンウは作者が異性愛者と断言してますし、どう転んでもウジンとくっつくことはないなと思ったので、すれ違いや思い込みや境遇でひたすら不幸でしたが、あの2人が一瞬でも愛し合うにはこの世界線しかなかったんだろなと思って心の整理をしました。
ああでも虚しい。苦しい。サンウのこと私きっとめちゃくちゃ好きになってしまったんだろうな...怖
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