いつもそこには俺がいる
」のレビュー

いつもそこには俺がいる

綺月陣/周防佑未

真崎劇場開幕!!

ネタバレ
2022年3月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「いつも」シリーズ第1弾。
これから続く真崎と倫章のスケールのでかすぎる愛の物語の序章です。
初出はなんと1996年で、2015年の電子化の際に大幅加筆修正を行ったそう。
若干のバブリーさは感じるものの、今でもしっかり読ませますねー。
レビューでも賛否両論(主に真崎/特に後半)があるこのシリーズ、年いちで読み返すほど好きです!

やっぱりすごいなーと思うのは、真崎の結婚披露宴という衝撃の始まり、そして結ばれるまでが披露宴会場で完結するところですね。
高校で出会い大学も職場も同じ、10年来の親友兼セ フレである倫章視点です。
今まで無自覚にこの関係を受け入れていた倫章が、披露宴の最中に真崎への想いを自覚、トイレで愛の告白、そしてムフフ...。
10年ずっと倫章を想い続けていた真崎の(ムチャクチャな)大博打が実ったどー!
どうしても倫章を泣かせ、倫章から言わせたかったという真崎の想いの深さに胸熱でした。

ハネムーンや新居決定の章では、恋人になってからの2人の気持ちのすれ違いがひと悶着もふた悶着も...。
世間の目を「気にしない vs 気にする」といったところでしょうか。

とにかく唯我独尊で天下無敵な完璧男真崎が、倫章を愛しすぎて暴走します。
そして鈍感天然だけど懐深い倫章は、その度に振り回されキーキー怒りながらも、最後は真崎の真意を理解し包み込むわけですね。
私は倫章と同じく一般感覚しか持ち合わせていないので笑、一緒になって翻弄されています。
ただ、倫章が真崎と対等でいようと努力する頑張り屋なので暗くならないところがいい。
2人は最高の相性なのです!
(2015年5月/312p)
いいねしたユーザ4人
レビューをシェアしよう!