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今月(4月1日~4月30日)

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シーモア島
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投稿レビュー
  • ゆきずり

    月夜堂

    構成と展開の素晴らしさよ
    ネタバレ
    2022年8月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 豊富な語彙と独特な文体にいつも夢中になる先生ですが、今回はさらにその構成と展開にも白旗です。 『ゆきずり』では2人の名前は出てきません、「男」と「彼」がただゆきずりの濃厚な一夜を過ごします。 『アッシュ』ではまた別人物が「僕」目線で「アッシュ」の成り立ちと周囲の紹介をし、『ふたたび』でようやく「男」と「彼」が「常葉」と「扇谷」として再会します。 過去の男を愛しながら扇谷に惹かれていく内科医の常葉と、複雑な育ちで舞踊の師弟とも関係のある歯科医の扇谷。 ゆきずりで始まった2人はどんな関係に...?というところで『ここから』。 ここで扇谷と兄弟師弟の色っぽい関係が出てきて...とかなりの数の人物が複雑に入り組んできます。 4つの短編がどんどん絡み合って、上流階級の恋の嗜み方とは...となぜかドキドキしながら指が止まりません。 常葉はどう決断するのだろう...もし戻ってこなくても、扇谷は志津夫か、それとも新しい相手か...いずれにせよ幸せになれる気がします。 そういう別れだったように思います。 すべてが余韻を断ち切るように淡々と書かれ、それがまた余韻を残すという、なんとも複雑怪奇な感情になる先生の作品はたまに読み返したくなります。 登場人物が他作品とリンクしていますが、ストーリーはそれぞれ独立しているため、どこからでも入っていきやすいし。 またいつもながら芸術にも明るく、細かい描写にうっとり...「アッシュ」の2階の角部屋にひと晩でいいから泊まってみたい...。 (2016年8月/139p)
  • オメガアレルギー

    イズミハルカ

    αの苦悩をΩが救済する
    ネタバレ
    2022年7月20日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 以前、先生の『人魚の恋に触れたなら』を拝読しましたが、こちらも大変ドラマチックな仕上がりで良きでした。
    オメガバースでドラマチックといえば運命の番だけど、本作はそうじゃなくオリジナル設定の「フェロモンアレルギー」なるものを通して主人公2人が魅力的です。

    バース平等の世界線で、Ωのフェロモンに過剰反応し望まないラットを引き起こしてしまうαの御堂と、α嫌い(というよりΩな自分が嫌い)なΩの緋山が取引で番になるところから始まります。
    2人とも人を傷つけてしまう自分のバースを許せなくて苦しむところ、切なかったです。
    緋山の「Ωの首輪がマナーならαは口輪でも着けてろ」はズシンときました。
    それに対して「本当にそうだな、ごめん」と返す御堂にも。

    取引の番から始まった2人ですが、なんだか素直じゃないようで素直な緋山を、ずっと素直な御堂が大事にしているのが素敵でした。
    そして、義兄と叔母も実はなんだかんだ緋山を大事にしててよかったー!
    (2021年9月/206p)
  • 明日もそばにいてくれたら【イラスト付き】【単行本書き下ろしSS付き】

    Doe/乃一ミクロ

    な、なんじゃこりゃ...
    ネタバレ
    2022年7月18日
    このレビューはネタバレを含みます▼ なにか大賞作品らしく評価も高いので読んでみましたが、全体的に正直キビシー…評価下げますがお許しください。

    まず、主人公たちのキャラがブレまくっています。
    アレ?遠野(受)は仕事のデキる皆の憧れ設定じゃなかったっけ?
    そんな一見キラキラした彼の抱えている大きな秘密を、臆病が故に恋人と別れたばかりの冴えないオジサン上司:柏原(攻)が「デリ/ヘル呼んだら」の出会いから少しずつ距離を詰めて癒していく...的な優しいストーリーだと期待したんだけどな。
    いつのまにか遠野は健気な頑張り屋(解決能力はない)で、柏原は頼りがいのある絶倫イケオジみたいな雰囲気に収まってました。
    とにかく、お互いにほんの数行前まで語っていた思考も態度も激変するので、心情が「?」だらけ。

    そして、ファンタジーでない現代の会社員ものでここまで不幸てんこ盛りな受けに、涙を誘われる前にドン引いてしまいました。
    受けの生い立ちから部長代理となった今でも、次々登場する悪キャラの卑劣さが尋常じゃない。
    今時こんな人たちいるかね?
    妹は柏原の一喝で改心するし、星川は実は遠野が好きだったとかもうむちゃくちゃ。

    また、山場である鶏ガラ男退治シーンとその後が雑すぎて失笑。
    たった1回だけどその1回は社会人として絶対許されないよな...という謎や、この物語の根底にあるゲイバレ問題に関してはサラリすぎないか...

    あと、表紙にもなっていて序盤に意味深に描かれていた手首や腿の消えない痕について、攻はノーコメントなんかい!とツッこみたい。
    ブツ切れ感と心情を説明しようとしすぎる文章も没頭できない理由だったのかも。私の語りも相当クドイけど...。
    (2021年11月/477p)
  • 人魚の恋に触れたなら[1話売り]

    イズミハルカ

    瑞々しさが詰まってる!
    ネタバレ
    2022年7月18日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 数ある人外ものでも人魚ってなんだかたまらない。
    やっぱりDNAに刷り込まれた「人魚姫」のイメージがそうさせるのかな。
    やけどさせたくないから触れられない、やけどしてもいいから触れたい。
    この「触れたらやけど」設定は、想い合う幼馴染2人の恋心をより切なくさせています。

    美しい島から東京まで泳いできてくれた氷魚、明るく描かれているけど、3年かけて探して汚い水の中も頑張ったんだなと思うとキュンです。
    そうだ、水の中でなら2人抱きしめ合えるよ!
    (2021年7月/43p)
  • 遊びで寝た男が弊社担当でヤバイ【電子限定特典付】

    右脳左脳

    クセになるゴン攻めワンコ!
    ネタバレ
    2022年7月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ タイトル通り、ヤバイ!
    強気美人の匠に稀に見るウザさでグイグイいく中里をたまに見返したくなります。
    相性バッチリのワンナイト相手が仕事の取引先...ってのはまぁありがちだけど、空気読まない人懐っこさで押しまくられ、流され、怯え、結局流されていく過程が、テンポ良くてナイスです。
    コイツ...全然話聞かんやん(笑)。
    やっぱ面倒くさいネガティブな匠にはこれくらいでなくちゃね!

    そして中里がアッチ側にも興味津々なのも好き。
    どっちもなんてずっと楽しめるじゃん!

    両家の家族(特に匠家)がいつでも大歓迎ムードだし、ずっと笑顔で読めますよー。
    (2021年9月/183p)
  • ワンコは今日から溺愛されます

    夏乃穂足/榊空也

    いつも一緒のガラス玉には想い出がいっぱい
    ネタバレ
    2022年7月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 先生の文章が好きです。
    景色や感情や日常をこういう言葉で言えたらいいなと思う表現が結構あり、私にいちいち刺さります。

    イラストのイメージそんまんまの可愛らしい犬ミミとシッポのある鈴。
    鈴の20歳までの境遇がかなり辛い...ファンタジーってわかってるけど、それでも親から酷い仕打ちを受ける幼い子供を見るのは本当に苦しいよ...。
    ほんの一時の素敵な想い出を胸に、そしてあの時もらったガラス玉に貯めて...離れで静かに過ごすワンコちゃんが改兄さまと再会してからはタイトル通り。
    なんにも知らなかった素直健気ちゃんが溺愛されてどんどん成長します。

    そして鈴のためにすごく頑張って大人になった改。
    鈴が大事がゆえにそれを見守り甘やかし見守り...ちょっとヘタレちゃうけどそこも個人的には好きでした。
    焦れた鈴におねだりされちゃうのがいいね!

    改との再会とともに、タエさんや長谷井親子、パン屋の中埜夫妻に出会え愛され優しくまとまった可愛いお話でした。
    (2020年9月/289p)
  • 真夜中の寮に君臨せし者

    夏乃穂足/円陣闇丸

    作品紹介通りのスタートからの実は...!
    ネタバレ
    2022年7月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ いい意味でいろいろ裏切られました。

    才色兼備で裕福で...と全てに恵まれている瑛都は、それゆえに友達もなく、進むべき進路に迷い、両親の仲に不安になる普通の子。
    そんな彼が高校でできた友達を大事にし、演劇コースで切磋琢磨しながら、ルームメイトの志季との恋に目覚めるのですが、びっくりするほど心が綺麗。
    私のツンデレ予想を大きく外し、自分の気持ちを素直に表現できる(顔に出ちゃうとも言う...w)外見も中身も美しい瑛都が大好きです。

    一方の志季はしばらく不穏な雰囲気を出していますが、瑛都を守るための裏工作がすごい。
    完璧なタイミングで助けに来たり...とこのあたりは理由があるのですが、こちらも魔王どころか口調と行動のギャップに萌え萌えでした。

    そしてそして、2度の森の家のシーンはともに素敵でした。
    志季の優しさ溢れるロマンチックな冬休み、想いを確かめ合う卒業公演の後。
    1ダースいっちゃっとるやないかーッ!

    内容は300ページ以上もあるだけに盛りだくさん。
    ただの高校生の青春ものではなく、ミステリーが絡んできて、友達や自分が巻き込まれながら友達との絆が深まり志季との恋が動きます。
    犯人はやっぱりなという感じでしたが、卑劣さにグーパンチもんやで!

    はぁ、これで万事ハッピーエンド...と思いきやちょっと待って、驚きの飛び道具。

    先生はとにかく文章力が高く、表現力に溢れた言葉の数々にいつも悶絶します。
    両親、友達、先輩、教師、当て馬風味やイヤな奴ら...そして瑛都と志季。
    それぞれのキャラクターが立っていて関係性も見ごたえ充分。
    すでに興味津々のサブカプが少なくとも2組...!
    (2020年7月/336p)
  • 校則破りの割亥くん[1話売り]

    えめいち

    あかん...どうしても読んでまう...
    ネタバレ
    2022年5月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ えめいち先生のお名前見ると無意識に指がポチの形になる症状です。
    相変わらず途中からイミフの展開ですが(あ、喜んでます)、一応基本的には作品紹介に書いてある通りの流れってことで大丈夫...笑。

    割亥リンネ、ただの反抗期。
    書いた反省文の枚数は世界最高記録を更新!!

    ...もうこれだけで十分、ありがとうございます。
    (2022年4月/25p)
  • 花代の好きな人

    冬辺

    本当の恋が始まる「まで」のストーリー
    ネタバレ
    2022年4月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ まず、これはオメガバースですよー。
    表紙と作品紹介には素振りもないので試し読みを忘れずに。

    花代を中心に、それぞれ4人の矢印と心の動きが思春期っぽく描かれていて、私は結構好き、こういうのも。
    独特の絵柄やセリフ回しも相まって、久世くん以外みんななんとなく浮世離れしていますが、「好きってどういうことかな」と自分の気持ちと向き合っていく花代に好感が持てます。
    素直でいい子だな。
    ちょっとまだ未熟な満も、留学から戻ったら今度こそ本当に花代に惹かれるのでは。
    そして2人の恋が始まればいいなと思います。

    オメガバにしてはいろいろ緩いなと思ったのと、自分がラット(α側)だと思っていたのをヒートと言ったりするので少し混乱しました。
    この流れであればオメガバじゃなくてもストーリーは成立したのかな...。
    (2017年7月/196p)
  • わびさせてレッドビーン[1話売り]

    えめいち

    今回も全体的にどゆことーっ!?
    ネタバレ
    2022年4月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ えめいち先生にハマりすぎて、相変わらずタイトルだけで笑ってしまう始末です。
    まず表紙の文言を隅々まで読んで...からの3ページ目でもう楽しい予感!

    先生の描くカップルは、片方が始める突拍子もない行動にもう一方がそれを上回る返しをするので、こうやってずっと仲良くやるんだろうなーとニッコリできます。

    結局タイトルは...まんじゅうで遊んだから小豆に詫びたいってことでいいですかー?
    (2022年3月/21p)
  • セックスドロップ 番外編

    しっけ

    今の2人にとって精一杯のイチャラブ
    ネタバレ
    2022年4月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ クローゼット鎮とオープン黄海。
    お互いに相手を思い遣る言動がほんと素敵!

    鎮にとっては一緒に外出がまずハードルだもん。
    そんな鎮のストレスをできるだけ減らそうとする黄海の宿探しやレンタカーでの顔隠し、ちょっと甘えて手繋ぎ懇願にキュンです。
    そして黄海の気遣いに頑張って歩み寄ろうとしてる鎮。
    大丈夫、黄海はわかってるよ!

    鎮にはなにやらこうなった過去がありそうだけど、本編は単話の方で続いてるのでこれから明らかになっていくと思います。
    幼馴染くんが不穏な発言かましてるし...敵か味方か...。
    (2021年7月/31p)
  • 高嶺の花は、乱されたい

    左京亜也

    ストックがなくても洗わせないぞ!
    ネタバレ
    2022年4月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 『〜散らされたい』で番になり、ひたすらいちゃいちゃラブラブかなーと思ったら...。
    (やっぱり噛みあとが見れない...そういうもんなのかな?)

    あちゃー、わかりやすくイヤなタイプの意地悪が2人も出てきましたねー。
    家族問題はやっかいそうだし、正社員登用や発情期コントロールは伏線かしら?
    そして、も一度噛んで事案は一波乱ありそうですね。

    連雀様が前作そのままの雄々しさで溺愛上乗せしてくるので、ハナとともに何度もはわぁ〜んてなります、ハァハァ。
    パンツ=巣材=トレジャーへのハナの執着もブレることなく相変わらずかわいいよー。
    今作は不穏な要素多めなので、パンツのくだりが出てくると嬉しくなります!

    それにしても気になるキーワードが。「イギリスで老舗ジュエリーメーカーとのコラボ展」...って、ま、まさかクロネコとオメガバが同じ世界線に...?
    少々カオスみ感じるな、個人的には両方とも好きだけど、独立しててほしいな...。
    (1巻のみ読了:2022年4月/172p)
  • 高嶺の花は、散らされたい

    左京亜也

    ...てかもう、表紙でポチってまうやろ...
    ネタバレ
    2022年4月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 極上がすぎる雄み強強α:連雀×ほわわん美人パンツハンターΩ:ハナ。
    フラワークリエーターってのがすでにヤバくないですか?そして甘いもの好き、そしてそして肉感的な唇。
    連雀様はちょっと最近見ないほど雄み臭ムンムンです。
    そしてハナ...クール美人かと思ったら最初の数ページだけでしたね笑。
    ただただ可愛いほわわんパンツハンターでした。
    番になる直前まで握りしめてるのいいな、巣材のメインだもんねー!

    出会った時から「くせぇ」のは運命だったから。
    そうか、薔薇の香りだったのね。
    薔薇のブーケでプロポーズ返しからの~「おまえだ バカ」には痺れました...。
    やっと番になれたんだから、噛みあと見たかったな。

    蒼葉...カワイイやつ、素敵なΩチャンに出会えますように!
    (2020年4月/上178p 下187p)
  • 好きも積もれば恋となる【特別版】(イラスト付き)

    川琴ゆい華/秋吉しま

    自ら流されにいっとるときあるやろー笑!
    ネタバレ
    2022年3月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 優しいムッツリ策士:清史郎×男前チョロイン:継海のテンポ良い掛け合いが楽しいー!
    落ち込みそうな作品が続いたら定期的に戻ってきてしまうほど好きです。

    継海がうっかり吐いた嘘から始まるニセ同棲&お試しのお付き合い(周囲の環境がすごい!)。
    清史郎はたしかに策士なんだけど、いろいろ始まる前に好きだと誠実な告白をしたところが素敵。
    策を練って追い詰めて落としていく...のではなく、いちいち好きを表明してイチャイチャしたいと猛アピールしていくんですね。
    継海は驚きながら恥ずかしがりながらも前向きに受け入れている、てか戸惑うフリしてしっかり喜んでる笑。
    相手を傷つけないようにとか、良くしてあげたいとかが根底にあって、とにかく気遣いのできる2人なので安心しかないです。
    大事な話をするときに座り直すところ特に好き、ほんといい奴ら!

    先生はお仕事作品も多いですね、仕事できる2人はここでもがんばってます。
    唯一といってもいいほどの小さいトラブル、私はワラビ野郎よりも、はーやーしーっ!ってなりました。

    そして飯テロと清史郎のポテンシャルもグーです(あ、goodとお腹の音をかけてます)。

    お互いの裏リストが垣間見れるSSもたまらん!
    お風呂でこっそり自主練も笑ったけど、継海にはどんどん清史郎の上をいってほしい。
    積み重ねてきた小さな喜びが恋になったこの2人は、ずっとこうやっていくんだろうなー。
    1%の可能性に賭ける清史郎、見事だったぞ!
    (2019年10月/217p)
  • 君は僕のおきにいり【単行本版(電子限定描き下ろし付)】

    有馬嵐

    すべては仕組まれていた...ってね!
    ネタバレ
    2022年3月24日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 罠に嵌められた竜輝が途中から母性的なものを出して、突っ走る広田をコントロールしてる、なんだかんだ仲良しカップル。
    今回、ずいぶん前に読んだのを再読してみましたが、自分の感想はその時とほぼ変わりませんでした。

    ちとキャラ変が過ぎるかな...?
    オドオド苦学生は演技で、サイコみある執着心でもって襲いかかるも、実は感情が乏しい困ったちゃんだった攻め。
    金に物を言わせて好き放題&性格悪そうに見せかけて、ポジティブチョロインからの実は男前な受け。
    そして友達が買収されてた...今後の付き合いに影響しないんだろうか。
    詰め込みすぎて何度か、あ、そうだったの?となってしまいました。
    絵のきれいさが相まって、そういったキャラの竜輝も広田も結局可愛かったなーと思えます。
    2人ともいろいろやってますが、本当は純粋なのかもしれないな...多分...きっと。

    つか、不法侵入の使用済みはイカンだろー!
    (2020年3月/181p)
  • マッチングが、成立しました☆~自称エリートと嘘つき大学生【電子特装版】

    来世がんばる

    うむ、かわいいもん同士かな
    ネタバレ
    2022年3月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ セールだったのと表紙が可愛いなと思い、気がついたら購入してました(よくあるパターン)。

    恋人に8股疑惑をかけられ会社でフラれたナルシストエリートリーマンの麗一。
    居酒屋でふてくされて飲んだくれて、隣から聞こえるゲイ専用マッチングアプリに興味を持ちポチリ。
    出会った大学生隼人とカラダから始まり(もちろん下にさせられ...笑)、恋になるいわゆる王道です。
    最初から隼人がグイグイなので、麗一が絆されちゃったってことでいいかな?

    流されやすいかまってちゃんの麗一とあざと系ワンコの隼人がもだもだやっとりますが、2人とも基本的に性格めっちゃいいので可愛いなって思いました。
    あと、くっついて終わりじゃないところは良かったな。
    新居のくだりとか好きでした。
    (同じ会社で同じ住まいはバレちゃうよー!)

    一瞬でイイやつになる同僚、突然の「実はオレお前のこと...」は必要だったのだろうか。
    (2020年10月/211p)
  • 幼稚な恋をどうしよう

    転校してきてくれてありがとうしかない...
    ネタバレ
    2022年3月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ [表題+短編 表題番外編]
    偏見だらけの田舎町でひとりぼっちの花人が切ない...。
    高城が転校してきて、自然に好きになって、でも迷惑かけちゃうからって、そして両想いになって。
    起承転結がしっかりしているので入り込みやすかったです。

    最初ボーッとしてる風だった高城がだんだん男臭くなってドキドキします。
    偏見なく自分の見聞きしたものを信じる、周りに流されない男前β。
    穏やかで口下手、そしてめっちゃ優しい...。
    さすが、ノックしない素敵な両親の子供だ笑。
    αが出てこない代わりに高城がとってもαみβです!

    花人はいい子ですね、あんなことしててもスレてない。
    植物を大事に育て、素直でツンがなく、好きを全面に出しているのが可愛かったです。
    たくましく生きる母親との関係もなかなか良く、花人がお母さん大好きなところも素敵。

    描き下ろしのお箸持つとこ下すぎるのはスルーしてみよう…。

    発情期編では、まさか出るとは思ってなかったβの匂いで巣作りー!
    高城の「本当に支配されてるのは...」に、たしかに...と納得です。

    先生、これからも番外編じゃんじゃんお願いします!
    発情期編の最後のなんか考えてる風が気になるな...
    それとも、「今はさすがに」とアセアセしてる2人の妊娠かな?
    あ、α様が登場してそれでも揺るがない2人も見たいなー!
    (1巻:2017年9月/203p 発情期編:2021年7月/28p)
  • 夜啼鶯は愛を紡ぐ

    小中大豆/yoco

    歌姫が次に歌うのは愛の歌
    ネタバレ
    2022年3月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ オペラ歌手を目指す大学生の凛(19)と貴族で美貌実業家エリアス(36)の十年愛。
    先生もおっしゃっていますがシリアスで刹那苦しい作品ですね、受け視点のみというのもあるかもしれない。

    愛してしまった人が愛を知らない人。
    最初に聞かされた「私は不誠実だ」のとおり、エリアスにはパートナーもいるし、恋人もわんさか入れ替わります。
    それでも自分だけは違うという矜持だけで、必死についていく凛。

    凛はとっても情熱的。
    オペラ歌手を志すまでも、エリアスを愛するのも、一途でひたむきに努力し続けます。
    あんなに大好きな「歌うこと」も今じゃ何のためなのか...見出され、最高の舞台を用意してもらい、成功を収めても尚、今度はエリアスに捨てられないかと怯える凛が痛ましい...。
    名声に陰りが出始め、唯一の「声」を失うかも知れないとなったときの凛の追い詰められる様子に涙腺崩壊です。
    終わったと感じてからの行動が素早く、ここからがいわゆる攻めザマァ展開ですね。

    凛を失ってからのエリアスが意外と(いろんな意味で笑)ヘタレ様なので、報われたなーとニッコリ。
    いやしかし、羨ましいを超えて無になるほどの財力...。
    ヘリポートもある湖畔の別荘で、これからは愛の歌を歌いながら、愛を知ったエリアスに愛されまくってねー!

    イーサンやミヒャエルのご活躍に感謝です。
    そして...デビッド、もしかしたら凛以上に苦しんだかもしれなかった彼が、今は新パートナーと幸せであることを願わずにいられません。
    (2018年1月/219p)
  • 鬼の棲処【特別版】(イラスト付き)

    栗城偲/コウキ。

    「黒鬼」は処変われば美しい「夜」
    ネタバレ
    2022年3月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 赤髪の島では忌避される黒髪、人間扱いされず「黒鬼」と呼ばれ酷い仕打ちの中にいた受けが、突然やってきた第一王子の國に攫われて...。
    受けが勉強家で、薬師としても努力するし、王子に対しても控えめながら素直に接する賢い子でした。
    不遇な受けが優しい攻めに大事にしてもらえる王道のシンデレラストーリーですが、それだけじゃないってのが流石です!

    受けの「黒鬼=夜」以外の登場人物の名前が出てきません。
    あとがきにあるように、御伽噺風味が強まって素敵だなーと思いました。

    攻めは第一王子でありながら、自分には王としての資質が欠けていると悩み、兄大好き弟と王位の譲り合い。
    そして弟は人望はあるけれど赤髪で、國ではかつて忌み嫌われ流刑の地として島があるんですね。
    その島で今は赤髪が黒髪を迫害するという...。

    王子の「実は受けのこと...」ってのはちょっとあるあるだったけど良かったです。
    誰にも気にかけてもらえてないと思っていた黒鬼は、ずっと遠くから見守ってもらってたんだね。
    欲を言えばも少し先まで読みたかったな、王になる「王子」を支える「夜」とか。

    [受け視点の本編+攻め視点の短編+受け幼馴染視点の短編]で計401pありますが、きれいにまとまっていてスイスイーっと読めました。
    みなさんも書いてますね、受け幼馴染の「村長の息子」が人間味溢れてて共感しました。
    当て馬ですらなかった彼ですが(結婚してる?しね)、彼なりに「黒鬼」を守ろうと頑張ってたし、ちゃんと伝わってたよ!
    流れ着いたあの手紙(+牽制画)で何を想うのかなーと想像力を掻き立てられます。
    (2016年8月/401p)
  • いつもシリーズ~過去ノベルティ再録本~

    綺月陣/周防佑未

    ヤッターご褒美だーッ!!
    ネタバレ
    2022年3月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「いつも」シリーズ文庫未収録作品集。
    いやー、控え目に言っても最&高!
    このシリーズがお好きな方々(もちろん私もそのうちの1人です)にはご褒美作品です。

    私も就活の話が特に好き。
    たしかに...真崎ってばヤってるだけじゃないんだよね笑。
    全てにおいてプライドが高いと思う反面、そのプライドに見合う努力もちゃんとしてる。
    ハイスペックなのには理由がある、やっぱイイ男と再認識です。
    鈴木は当初からお調子モンだったー!

    その後の...二度目が正念場。
    強引行動の裏の凄まじい忍耐力。
    真崎の必死すぎる作戦に同情を禁じえません笑。
    結局ニブチン倫章がずっと尻に敷いてる...ってことでいいのかな、うん。

    正規ルートを全面支持いたします。
    先生、行動を起こしてくださって本当にありがとうございます!!
    (2021年8月/91p)
  • いつも覚悟はできている【イラスト入り】

    綺月陣/周防佑未

    結局、倫章しか勝たん!
    ネタバレ
    2022年3月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「いつも」シリーズ第6弾。
    真崎と倫章リターンズということで、前回最後のブッ込みエピソードに相当な反響があったせい(おかげ)かと思われます...。
    でもそこはホラ、綺月陣先生ですから笑。
    誰もが望む展開ではないかもしれません、読み始めに躊躇したというお声もチラホラ...。

    倫理観を問うレビューが多いですね。
    子供を産み育てるという「命」に関することですから。
    それぞれ価値観が異なるのは当たり前、そこをどうやって埋め合って一緒に生きていくかが全体的なテーマかなと思いますが、どうやら一方的に倫章が受け入れる(させられる)感じが一定数の拒否感に繋がっていると思われます。

    真崎と頼子は相変わらず現存の習性に拘らない独自の見解を貫きます。
    そしてそれは先回りして不安要素を潰し、生活を満たすという倫章のためでもあるんだけど、なんせ横暴すぎる...。
    断ることができないプレッシャーを強いる四方固め作戦の連続。
    2巻レビューでも書きましたが、もう一度声を大にして言います。
    「先に言えよーッ!!」
    2人の大事なこと、一緒に悩みたいし一緒に最善を見つけたい。
    それに命が関わることだもん、心の準備をして、誕生を待ち、ようこそと笑顔で迎えてあげたかったのにね。
    置いてけぼりというか蚊帳の外扱いをされてる気がしてならない。
    正論が聞きたいんじゃない、だれか1人でも倫章の気持ちに寄り添ってあげてほしかった...。
    弱くて脆くてまったく使えない真崎が見られたのが救いかな。

    倫章流の「覚悟」の決め方。
    おおらかな彼らしく、ほっこりにっこりさせてもらいました。
    誰に対しても愛情深く包容力のある倫章の、人との関わり方が本当に素敵。
    倫章の元にやってきた章彦は100パー幸せになれるだろうな。

    私はもう何年もこのシリーズをリピ読みしていますが、個人的には時代の変化とともに捉え方も違ってくるのかもと思っています。
    なので、この作品を読んで嫌悪感を抱いた方もいつか再読してほしいな。
    (2016年12月/233p)
  • いつも隣に俺がいた

    綺月陣/周防佑未

    倫章、カリブルヌスの鞘になる
    ネタバレ
    2022年3月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「いつも」シリーズ第5弾。
    相変わらず異常な執着で暴走しまくる真崎を、受け止め献身的に支え続ける倫章。
    誤解や思い込みやすれ違いの修正は身体で...いやーブレないな笑。

    (ふざけた理由の)浮気問題からの〜公開プロポーズからの〜結婚式。
    堂々としまくる真崎とシャイな倫章のやりとりを楽しめました。

    そして、なんといっても真崎父、真崎一彦氏です。
    世界に誇る大企業の代表としての広い視野と鋭い洞察力、そして父親としての深い愛情に胸を打たれるしかない...。
    主役2人を差し置いて、一番好きな登場人物かも。
    思慮深いながらも清々しい言葉の数々にカリスマオーラ全開です。
    お互いへの想いを口に出せない究極の負けず嫌い同士、ほんと似たもの父子だよ...。

    50手前の穏やかな関係を築いているシーン。
    あちゃー...、最後にブッ込んできましたね!
    どうやらこれで評価を下げているようです。
    一応最終巻とのことでしたが、実は(もっと評価が分かれる)次巻が出ておりますよー。
    (2015年8月/486p)
  • いつもそこには愛がある

    綺月陣/周防佑未

    17歳で悟りを開く真崎史彦
    ネタバレ
    2022年3月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ ...といっても、これから10年間セ フレに甘んじるワケですけどね。
    「いつも」シリーズ第4弾。
    この巻は遡って高校時代のお話です。
    高校での出会い、倫章のファーストキスからのロストバージン...。
    そして、童貞喪失ももちろん真崎の手解きにより済ませます笑。

    視点は交互にありますが、主に真崎の恋心の自覚、綿密な計画、想いの強さについて内面がひたすら描かれているので、コイツ本気で高校生か...?とツッこみつつ気の毒になってきました。
    いやー、真崎の屈折した愛し方はここから始まっていたのですね。
    無感情だった真崎をここまでにする倫章ってばすごい。
    ニブチン倫章を見ていると、可愛さ余って憎さ万倍...になるのわかります、うん。
    もう強引にいくしかない、すべては愛ゆえに。
    ということで、サディスト真崎は高校生ですでに完成形を迎えております。

    個人的には長瀬のキャラもなかなか好きなので、最後ホロリとしました。
    (2015年7月/305p)
  • いつもお前といつまでも

    綺月陣/周防佑未

    どこまでも覚悟を問う真崎史彦...
    ネタバレ
    2022年3月10日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「いつも」シリーズ第3弾。
    倫章、パリへ向かっちゃうぞ!
    いやー、サプライズの段階で嫌な予感しましたねー、案の定拗れまくってからの解決です。
    須森女史の尻診断と忠告は聞くべきだぞ。

    今回のメインはやはり「カミングアウト」ですね。
    「一生を連れ添いたいだけ」ならしないという方法もあるだろうけど、2人やその家族にとっては必要不可欠な儀式として捉えられていることに納得です。
    両家それぞれの反応がリアルで、特に倫章の母親心理が深堀されていましたが、これはLGBTQ+に寛容になったように見える今でもありえるなと思いました。
    知らない世界のことは理解が及ばず嫌悪する気持ち、親として息子に幸せになってほしい気持ちで戸惑い、でも2人とも大好きだから受け入れようとする倫章母素敵でした。
    真崎父はさすが器がデカイ!

    そして山田部長や有坂先輩との出会いが読める大学生編。
    マジで高校出たばっかなのか?と驚くしかない真崎の男っぷりに私はずっとメロメロです。
    そして、そういうオチかー!と、倫章視点なのにどうしても真崎の気持ちに寄り添ってしまう私。
    小悪魔どころじゃないよ倫章...。
    (2015年6月/361p)
  • いつもお前を愛してる

    綺月陣/周防佑未

    愛がナナメ上行く真崎史彦
    ネタバレ
    2022年3月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「いつも」シリーズ第2弾。
    直視できないほどの蜜月ターンからの真崎転勤話がメイン。
    今回もやってくれましたねー真崎、もうめっちゃファンなのです笑。

    ラブラブの恋人の海外転勤を辞令の張り紙で知る...これは結構キツイな。
    半年も前から上がっていた話を2週間前に聞かされる(しかも本人からじゃない)不信感、何年も離れ離れになることへの不安感。
    倫章は狼狽しまくり周りを巻き込みながら、気持ちがどんどんすれ違っていきます。
    いや、松尾さんがいい子でほんとよかったよ...。

    うぅ..凡人にはなかなか理解できない真崎の言動。
    真崎の態度はずっと一貫していて、転勤も含め全ての行動は倫章への深い愛情に裏付けされてるんですね。
    黙っていた理由も明かされ、倫章から同じだけの想いを感じたい真崎の本音が分かり、大事なことは事前に言えー!!とぶん殴りたい気持ちもどっかいっちゃました。
    髭を剃らせて心の準備をさせるシーンがお気に入りです。

    後半に大学時代の回想シーンで真崎視点が入り始めます。
    真崎が倫章に翻弄されまくっているのが垣間見え(4作目への助走ってとこかな)、気の毒になってきちゃう...。

    GJな鈴木に続き、モスラ先輩登場してきましたねー。
    (2015年5月/307p)
  • いつもそこには俺がいる

    綺月陣/周防佑未

    真崎劇場開幕!!
    ネタバレ
    2022年3月9日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「いつも」シリーズ第1弾。
    これから続く真崎と倫章のスケールのでかすぎる愛の物語の序章です。
    初出はなんと1996年で、2015年の電子化の際に大幅加筆修正を行ったそう。
    若干のバブリーさは感じるものの、今でもしっかり読ませますねー。
    レビューでも賛否両論(主に真崎/特に後半)があるこのシリーズ、年いちで読み返すほど好きです!

    やっぱりすごいなーと思うのは、真崎の結婚披露宴という衝撃の始まり、そして結ばれるまでが披露宴会場で完結するところですね。
    高校で出会い大学も職場も同じ、10年来の親友兼セ フレである倫章視点です。
    今まで無自覚にこの関係を受け入れていた倫章が、披露宴の最中に真崎への想いを自覚、トイレで愛の告白、そしてムフフ...。
    10年ずっと倫章を想い続けていた真崎の(ムチャクチャな)大博打が実ったどー!
    どうしても倫章を泣かせ、倫章から言わせたかったという真崎の想いの深さに胸熱でした。

    ハネムーンや新居決定の章では、恋人になってからの2人の気持ちのすれ違いがひと悶着もふた悶着も...。
    世間の目を「気にしない vs 気にする」といったところでしょうか。

    とにかく唯我独尊で天下無敵な完璧男真崎が、倫章を愛しすぎて暴走します。
    そして鈍感天然だけど懐深い倫章は、その度に振り回されキーキー怒りながらも、最後は真崎の真意を理解し包み込むわけですね。
    私は倫章と同じく一般感覚しか持ち合わせていないので笑、一緒になって翻弄されています。
    ただ、倫章が真崎と対等でいようと努力する頑張り屋なので暗くならないところがいい。
    2人は最高の相性なのです!
    (2015年5月/312p)
  • ロマンス【おまけ漫画付きコミックシーモア限定版】

    カシオ

    「恋をしたことがないんだ」 ドキーッ!!
    ネタバレ
    2022年2月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ [表題作+短編]
    証明できないことなんて信じないぞプン!という恋愛音痴の偏屈美形科学者リチャード。
    怪しげなキャバレーで妖しい魅力を持つ霊能者ユーリと恋に落ちロマンスしていくストーリーです。
    リチャードは割とあっさり夢中になり、友人の助言でを恋と認めたあとは情熱的ですな。
    一方ユーリは色っぽくも普通の感性の持ち主で可愛らしいやつでした。
    それぞれの過去などが深掘りされてないのでさらーっと読めちゃう感じです。

    短編の方は...デリ ヘル呼んだら好きだった人のソックリさんが来たーから始まります。
    短いので、もしかしてこれからムフフ...な予感で終了。

    少々の物足りなさは脳内補完で...というあたりがカシオ節(かつお節の響きで失礼!)なので、私はこれで満足です。
    (2016年9月/181p)
  • オリンピア

    丸木戸マキ

    ひと夏の夢のような...
    ネタバレ
    2022年2月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 読み手によって解釈が変わるだろうこの作品。
    まるでギリシャ彫刻のように美しく聡明なラブドール・半朱は、礼央の父を心で愛し、礼央に身体で愛され、やっとその役目を終えます。
    父が礼央の代わりに半朱に愛情を注ぎ、礼央は半朱を通してそれを受け取った...ということでしょうか。
    他の方のレビューにあるように、最後は蝋燭をフッと消されたような余韻で、礼央の表情が印象的でした。

    ところで、たった25ページのこの作品で、いろいろなところに想いが飛んでってしまいました。
    ◇『オリンピア』はベルリンオリンピックの記録映画で、前半は「民族の祭典」、後半は「美の祭典」として公開されたそうです。
    ◇『マーラーの交響曲第3番』には削除された標題がありました。
    初期:「幸福な生活-夏の夜の夢」⇒中期:「悦ばしき知識(楽しい学問)-夏の朝の夢」⇒最後:「夏の真昼の夢」⇒削除。
    ◇森茉莉先生の同性愛(のような)耽美小説『恋人たちの森』に、レオと半朱という名前が別短編で出てきますね。

    私も「キッスを...」に胸が高鳴りました。
    とりあえず脱がしてつんつんからのズポ、助平野郎からまさかの耽美な流れ。
    ひと夏の夢のようなお話でした。
    (2020年3月/25p)
  • フロムヘブンヘブン

    ほど

    小さな積み重ねでずっと天国。
    ネタバレ
    2022年2月23日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 導入がなー...。
    卒業式、「お前俺のこと好きなの?」「好き...です」からの~1週間後のお約束。
    林はずっと想ってた相手からのまさかのお誘いで、舞い上がりながらも遠慮気味なところが可愛い。
    そして実は藤田も前から好きだったったらしいし、一途で行動派で言葉を尽くすイイ男。
    藤田はこれからも会いたい、林はこれは思い出だ、とすれ違った気持ちでの行為の日が、そこから後2人とも誠実だっただけに少々不思議でした。
    藤田、最初に言ったれよー!

    一緒にいられるだけで天国に連れて行ってもらってるみたいだとお互いに言えちゃう関係って素敵!
    素直でいい子な2人の「天国に行っても行っても終わりがない」好きが溢れる優しいお話でした。
    (2021年8月/188p)
  • 恋愛不安症の孤独~きみがくれたぬくもり 辰哉編~ 完全版【書き下ろしSS付き】【イラスト入り】

    伊勢原ささら/小椋ムク

    難儀な男の成長記
    ネタバレ
    2022年2月22日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 前作『きみがくれたぬくもり』ではとんだやらかし美少年だったメイの従兄弟、辰哉編です。
    (うっすらと辰哉の孤独やメイへの想いは漏れてましたが。)

    留学から6年ぶりに帰国すると、父親の秘書によって会社・左門寺建設が乗っ取られ倒産の危機にあるという。
    そこで大手ライバル会社・村雨コーポレーションの経営企画部部長、与謝野と出会い...てな始まりです。
    メイへの贖罪、左門寺建設の立て直し&父親との関係、与謝野とのラブが上手く絡ませてあって充実感ありました。

    メイにしてきた数々の酷い仕打ちをトラウマになるほど悔いていること、謝罪しようと訪ねるも逃げ出してしまうこと、もう向き合えないと夢に出るほど怯えること、自分を変えるため勇気を出して再び会いに行くことなど、辰哉の心の動きがしっかりと追えました。
    特に、許されたいのに許されてはいけないと苦しみながら、メイの相変わらずの優しさに触れて気持ちを昇華できたところは良かったな。
    メイの笑顔を見て声を聞いて、自分がそうさせたかったと打ちのめされたところから斎賀に感謝するまでに思えるようになったのは、与謝野が向こう岸で静かに待っててくれたから。

    辰哉は御曹司で背負わされているものも大きく、大きな家に住みながらずっと孤独だったんですね。
    元教育係や執事や父の部下など、辰哉を大事に思っていた人達もいたはずなのに...当時は気付けなかった...。

    とにかく、与謝野の上質ぶりったら!
    圧倒的な美貌で、仕事はむちゃくちゃできて、視野が広くて、優しくて、包容力があって、ひたすらに辰哉を大事にする。
    そして彼は着実にすべてのビジョンを叶えていく...うーん完璧。

    新しい扉を開けようと頑張る辰哉。
    もうちょっと可愛げ出しなよと思うけど、きっとこれが不器用な辰哉。
    全部わかってる与謝野にギャーギャー言いながら幸せにしてもらってください。
    (2021年4月/226p)
  • フェイクファクトリップス 【電子限定特典付き】

    末広マチ

    ライバルであり続けるために努力する美男ズ
    ネタバレ
    2022年2月19日
    このレビューはネタバレを含みます▼ なんでもかんでも競い合う良と全。
    高校時代に始まり就職先で再会、再び闘争心に火がついちゃうワケですねー。
    営業成績のみならず、酔った勢いの売り言葉に買い言葉でボッ発した「先に落としたほうが勝ち!」。
    デキる男たちがお互いの前でだけIQ下がっちゃう...。
    もうこの時点でどっちも負けとるやーん笑とニヤニヤしながら読みました。

    親の期待に応えるため、兄への劣等感払拭のため、というお互いの努力を、「最高のライバルであり続けるための努力」に気持ち切り替えたやりとりがよかったな。
    ハイレベルをキープし続ける2人がそれぞれに特別になった(全は無自覚!)素敵なシーンでした。

    それにしても、すぐツンになっちゃう全のデレがダダ漏れしてる様...。
    初めての攻略に戸惑いながら本音ばっか言ってるの、ただただ可愛いだけだぞ!

    これからも「勝負ダッ!」「望むところダッ!」と切磋琢磨し続ける2人なのでした。
    (2021年6月/245p)
  • リワインドラバー 【電子限定特典付き】

    木田さっつ

    1度で2度美味しいシチュですな!
    ネタバレ
    2022年2月18日
    このレビューはネタバレを含みます▼ [表題作+短編]
    安定の体格差。
    でも今回はそれだけじゃないぞー、ムフフ。

    なるほど、同じ「リワインド症候群(身体だけが子供時代に戻る奇病)」という設定を使って、表題作は過去に囚われず前に進もう、『regain』は後悔した青春をやり直そうということなんですね。
    裏テーマも考えられていて素敵。
    (2作のキャラの交わりはないです。)

    幸彦のビチからのトラウマ、凪の執念からの包容力が自然な流れで、最後はラブラブでした。
    (クソキャプテンのクズぶり…プン)

    どちらもエチエチで可愛かった!
    (2021年3月/238p)
  • 辻英司は恋をしない【単行本版/コミックシーモア限定特典まんが付き】

    rasu

    どうも めんどうな男です笑
    ネタバレ
    2022年2月17日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 前作『三森さんのやらしいおくち』では食えない当て馬だった辻英司。
    そんな彼が「恋をする」のが、この『辻英司は恋をしない』です(←ややこしや汗)。

    三森に対するなかなかの純情ぶり、そして智を好きだと気づいてからの溺愛ぶりに、好感度爆上がりしました。
    そうか…12年前のあの手紙が辻英司を不器用で臆病で面倒なひどい男にしちゃったんですね。

    一生懸命追いかけてくれる可愛い智。
    反応がいちいち素直だし、真っ直ぐでいじらしくて、こんなん私も降参です!
    もうずっとメロメロイチャイチャしといてくださーい。

    他の方も書いておられますが、なんといっても辻英司のプニ腹ですな!
    ムキムキじゃなくて正解◎笑。
    rasu先生ありがとうございます。
    (2021年7月/235p)
  • 失恋ヤクザ花嫁になる

    灰崎めじろ

    「よ...め...」あーたまらん!読...め...
    ネタバレ
    2022年2月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 鬼シリーズ第3弾、ホホ様と烏がセリフつき、しい様&椿丸は伝説の鬼夫婦としてちょろりと登場しますが、単独読み問題なしですよ。
    道祖神から鬼になってしまった美しい銀×ヤ組長の妾の子で孤独な虎牙のほんとにBIG LOVEでした。

    銀がもう健気で可愛いったらない。
    虎と出会い、名前をもらって、嫁にして、幸せに暮らして、先に死なれる...。
    虎を一途に待つ銀にみなさまと同じくらい涙が止まりませんでした。
    黒いどろどろも愛おしい(便利だしね!)。

    そして、虎の男らしい性格がとても好きです。
    自分の全部を銀にあげる前に決着をつけるとか、鬼になるための修行とか。
    ずっと2人で一緒にいられるよう考えたり行動したりするところ、すごく前向きで銀も私もメロメロ。

    虎之進→虎牙→仁虎...今回記憶あったの嬉しい!
    虎牙が銃口向けられる直前に「産まれた瞬間にお前に会えてりゃあなぁ」が効いてます。
    寿命問題に別れはつきものだけど、鬼×人間のまま何度でも出会い直してその度に『ただいま』『おかえり』をやり続けてほしいな。
    ひとりでまつのさみしくないよ、こころはずっといっしょ!
    (2021年8月/190p)
  • みーくんと5回のおねがい

    黒木えぬこ

    たしかに魔法の券だったー!
    ネタバレ
    2022年2月16日
    このレビューはネタバレを含みます▼ どうしよ...とりあえずカナの可愛いとこ書きます。
    ・みーくん呼び
    ・顔面
    ・デカい
    ・11歳のとき全部
    ・友達できた?...少し
    ・湯たんぽ並みの体温
    ・一途
    ・素直
    ・ちょいちょい強引
    ・でも我慢できる派
    ・まだ1回の範囲
    ・みーくんで7000回

    7年ぶりに再会した幼馴染、みーくん大好き大学生カナ×ズルいカラオケ店社員みーくんが、「なんでもゆうことききます券」を使って一体どんなラブになるのかなーと楽しく読みました。
    最初はみーくんチョロインすぎないか?と思ったけどワカル...その顔に弱いのワカル...。

    5枚目の使い方ほんとお見事。
    カナを思うとたまらない気持ちになったけど、やっとみーくんもカナの本気を理解したんだね。
    流れが一気に変わりドキドキしちゃった。
    カナのグイグイのままくっつくのではなく、ズルくて臆病なみーくんが頑張ったのが素敵展開でした。

    山田2丁目先生作「なんでもゆうことききます券」、そんなとこにもキューン!

    おっぱい大きい宮本さん、めっちゃ助演女優賞です。
    つか、最後ブッ込んできたー!
    (2020年12月/187p)
  • アステリスク

    鳥野しの

    輝き続ける大きな星と小さな星
    ネタバレ
    2022年2月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙の瞳のキラキラに吸い寄せられるように読みました。
    【Asterisk(*星印)=古代ギリシア語の「小さな星」を意味する言葉に由来】

    みなさんからクズコール出まくってる七央、才能とオーラを持つ欲しいものを我慢しない自由人って感じがしました。
    バレエにひたむきで、その他には無自覚で無頓着で無節操(あ...やっぱクズだ笑)。
    もしかしたら、こういう人は一定数いるのかもしれませんね。
    それでも曜一にとっては、どこにいてもすぐ見つけられる大きな星です。

    好きな人とはじめて繋がれたこと、求められること。
    一方通行だと自覚しながら幸せだとも思う曜一...うぅ切ない。
    「ナナオの安心毛布」からもわかるように、七央は(潜在的に)曜一をずっと大切に想ってた。
    甘えすぎだけどな!
    七央の何気ない言動には私も一緒に傷つきました。
    あのときは逃げるしかなかった...。

    『ジゼル』のアルブレヒトは踊り手の役作りや解釈によって物語の味わいが変わるほど重要な役だそうです。
    これを2人のターニングポイントに合わせて演じるのだから、もう少し物語と絡めてほしかったな。

    12年とかあまりにも長すぎる...。
    ずっと第一線って可能なのか?と、余計なお世話ですが調べてみました。
    バレエダンサーの引退は40代なんですね、無知で失礼。
    でも七央も曜一ももうあの頃とは違う。
    2本のオールで前に進み続けていけるよね!

    曜一の「曜」は輝くひかり。
    小さな星をどうか見失わないように。
    (2018年3月/184p)
  • 俺の室がかわいくてすみません

    町屋はとこ

    俺の志田もかわいくてすみません
    ネタバレ
    2022年2月14日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 完全にご褒美漫画!
    10年経ってもラブラブな2人の、すれ違い…に見せかけたただの勘違い…からの甘々フォーエバーラブ…。

    短い中に馴れ初めも入っていて、ケンカなんてしなさそうな2人の10年間は脳内補完で十分イケます。
    愛おしいスパダリ同士(室が優勢かな笑)が、これからも間隔空けずに愛し合っちゃう未来しかない素敵なお話でした。

    そして、修正が内容と同じくらい甘々なのもイイーッ!
    (2021年8月/25p)
  • 強くなるんだ

    cocounco

    ずっと見守りたいよ!
    ネタバレ
    2022年2月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 児童養護施設で出会う2人。
    タイキは同室の先輩、コウちゃんに懐き、ずっと一緒にいたいと恋心に目覚め、わりと素直に向かっていきます。
    一方コウちゃんは複雑難解、とても優しくて賢いコウちゃんの時々出てくる闇部分にリアルさを感じながら切なくなりました。
    万引きで戻ってきたタイキを諭すためにゴイアニア被曝事故のエピソードをブッ込むのはすごいとしか言えない...

    まだまだ荒削りだけど、タイキの前を見つめる素直さはすでに強さの始まりだと思いました。
    2人がどんな大人になるのか楽しみです。
    まずはデートだね!
    (2019年3月/58p)
  • 無力な人々

    西田東

    失った後に構築するもの
    ネタバレ
    2022年2月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ サイキックという非現実的なアイテムを使って現実味のあるストーリー。
    西田先生、相変わらずすごいな...とため息しか出ない。

    突発的に手に入れた無意味な「力」を持て余す、家庭が破綻している尾崎と心が破綻した過去を持つ沖本。
    そして、何も持たない尾崎の息子、修一。
    こんな「力」があったって自分は無力だと絶望感漂わせる2人が、その「力」で他人を救うんですね。
    沖本が尾崎を、尾崎が修一を。
    私は修一の、父親から見ても思い入れがあるようには見えなかったバットへの執着にドキリとしました。
    大切にしていることって目に見えてることだけじゃないな、ほんとに。

    絶望的だった無力な人々に光が射したかな...の瞬間もこれまた淡々と笑。
    最後のオチでいつもなんかホッとします。
    (2020年2月/46p)
  • レット・ミー・スリープ【単行本版(シーモア限定描き下ろし付き)】

    桃吉/峰星ふる

    レットミースリープ...寝れてはいるみたい
    ネタバレ
    2022年2月13日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 感情が昂ると出てしまうミミとシッポ...うん、その人外設定必要ないなー笑。
    一般人はイヌネコで少数派の特殊体質がいるという...多分「癒し」の象徴だからりとをヒツジにしたんだろうけど。

    会社では立場もあり猫被ってる(イヌなのに笑)ため、ストレスによる万年睡眠不足のはじめが、ワンナイトで目覚めると隣にいるのは...というお馴染みのスタート。
    りとが男と知ってムリムリと抵抗するものの数ページ後にはメロメロです。
    結局イチャイチャしたりすれ違ったりとモダモダやっとりますが、普通の恋愛によくあるパターンなので、肝心の「ケモミミシッポ」や「癒し」が置いてきぼりくらってました。
    つか、りとの瞳が濃いピンクのくだりはなんだったんだ...
    たしかに可愛い顔面と温厚な仕草に癒されはするけど...な。

    SALEだったのと数が少ないわりに高評価だったので買ってみましたが、単話の試し読みやっとくべきでした。
    あと余計なお世話ですけど、はじめのイヌミミが雑...
    (2021年8月/179p)
  • GATAPISHI

    新井煮干し子

    ガタピシの音もやがて心地よくなる
    ネタバレ
    2022年2月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 二度読みました。
    一度目はそのまま、二度目は『我他彼此』を調べてから。
    【『我他彼此』=[自己]と[他者]、[彼(かれ)]と[此(これ)]とが対立衝突して、闘争葛藤の耐えない様子】。

    仏教系の高校に通う、恥ずかしいほど真っ直ぐでアツい阿野と、自分の闇に道連れにしてやろうと企む腹黒瑞泉。
    たしかに阿野と瑞泉は噛み合ってない、ガタピシ鳴りまくってますね。

    この作品には仏教用語に絡めたエピソードが散りばめられています。
    例えば初めての坐禅のシーン、台詞一つひとつに意味があるように感じます。

    流れ星のくだり数ページは胸熱く、「俺たちはいつ死んだって大丈夫だ」からの「瑞泉が死ななくてよかった」では、2人と一緒に号泣ー!!
    そして、「瑞泉を好きな理由がわからない」と言った阿野に、「もうわかった」と応えた瑞泉が思い浮かべていたのは出会いのシーン。
    「お互い触りたくて、生きていたくて、それだけでいい」...そうだ、好きに理由はいらない!!

    自分と他人、阿野と瑞泉、瑞泉と瑞泉父...みんな違って当然。
    受け入れて認め合って自分も相手も変わっていく。
    ガタピシの音も変化しだんだん心地よくなっていくんだな。
    きっと度々読み返す素晴らしい作品です(語りまくってるなー自分)。

    一秒一秒を大切に生きる阿野の素直な力強さ。
    そんな阿野の、欲望に忠実な感じにも笑わせてもらいました。
    「ベロチューでもいいか...?」
    おいおい、観音様の前だぞー!!
    (2018年3月/179p)
  • きみがくれたぬくもり 完全版【書き下ろしSS付き】【イラスト入り】

    伊勢原ささら/小椋ムク

    ぼくはくまで、くまはぼく...泣
    ネタバレ
    2022年2月11日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 不憫受けが幸せになるのが読みたいと手にしたのは自分だけど、やっぱり子供が可哀想な目に遭うのはほんとツライ...

    これは...しゃべれないから「くま」を通して話してるってレベルじゃない、乖離性同一障害とほぼ同じだと思いました。
    メイを常に前向き発言で明るく励まし続ける「くま」はメイであってメイではない。
    メイの希望の人格。
    でも本来のメイでもあるんだよな...だって「くま」を買ってもらった頃はおしゃべり好きだったもんね。
    無表情で「くま」を通して自分を支え続けるメイの境遇、なによりも他を知らないメイとくまが自分たちを不遇だと思ってなく、小さな幸せを祈りながら日々を過ごしていることに胸が痛みました。

    施設で出会った倉本もまた大きな闇と執念を抱えており、斎賀としてメイと再会し心が再び揺れていくのもわかります。
    そしてメイとくまを守りながら斎賀自身も心が洗われていく...どう思い描いていたかはわからないけど、復讐が遂げられなくて良かった。
    優しく、思慮深く、男らしくメイを救ってくれてありがとう!

    かつての「くま」のように感情豊かなメイ、今までの分も斎賀に幸せにしてもらいなさいね!

    そしてそして...不器用というにはやりすぎだぞ辰哉!
    メイへの想いと様々なもどかしさが狂気となってメイを苦しめまくりますが、垣間見せる優しさにメイとともに憎みきれません、いや憎いか...
    そんな辰哉の救済と愛の物語は『恋愛不感症の孤独』で。
    (2021年4月/191p)
  • カットオーバー・クライテリア

    大麦こあら

    カットオーバーしたなら運用開始!
    ネタバレ
    2022年2月8日
    このレビューはネタバレを含みます▼ タイトルが効いてるなー。
    悠馬の人生30年目に来た衝撃的な恋を「大規模な更新プログラム」「大型アップデート」と呼び、仕事内容に置き換えながら進むのがすごくいい。
    ほんと仕事人間なんだな、いちいちSE的思考なのがハマりました。
    有能×有能で且つ仕事熱心なので気持ちよく読めます。

    無表情でグイグイアプローチしてくる仁がだんだん子供っぽく甘えてみたり拗ねてみたり...
    だって仕事めちゃくちゃデキる悠馬の処理速度をも超えてくる勢い!
    流されるな、うん。
    そして流されてると自覚しながらもハッキリスッキリ言うべきことは言い、褒める、誤りを認める、大事なところで判断/行動できるあたりは、上司としても人としても好感度しかないですね。
    脇を固めるナイスキャラたちにも愛着湧きました。

    アプデし続ける2人のこの恋の運用ぶりがますます気になります。
    アプリ「ARI」の開発もぜひ!
    あと、シーモア限定おまけ漫画の最後にヨムビーちゃんと一緒にこあらちゃん(合ってる?)がいて、作者様のサービス精神にもキュンとしました。
    顔おんなじやーん!
    (2021年7月/204p)
  • ラブリクエストNo.0510

    毬田ユズ

    めげない攻めたち!!
    ネタバレ
    2022年2月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ [表題作(中編)+中編]
    すごいっ!
    2作品ともノンケの攻めがゲイの受けに押せ押せです!
    あまりにも真っ直ぐで逆にゲイの彼らがビビってます笑。
    ともに3話ずつなので展開早くはあるものの、気持ちの動きがしっかりと伝わり違和感ゼロでした。

    「ラブリクエストNo.0510」は、可愛いナオのメイドコスから始まりますが、すぐに素が出ちゃって結局ますます可愛いだけです。
    なので、川崎も「チェンジ」からの速攻メロメロ...仕方ないよね!
    ナオを知ろうと守ろうと思慮深くもグイグイいくので安心感たっぷりです。

    「味見するならカラダまで」...佐久間、近いうちにスパダリ決定!
    こちらは年下男子が素直な想いをぶつけまくって受けの進藤をタジタジにさせてます。
    好きになってもらいたいと頑張る佐久間の「今の俺を彼氏にしてよ...」には、多分進藤より私のほうが先に頷いたよー。

    両方とも、受けが絶対大事にしてもらえると確信できる、甘くて可愛い作品でした。
    (2019年10月/198p)
  • はらだ特集 by onBLUE vol.31 onBLUE10周年記念

    オンブルー編集部

    鬼才の頭の中が少しだけ覗けたような気...
    2022年2月7日
    雑誌の特集だけをこの価格で読めるという幸せ。
    2022年2月28日で販売終了してしまうということで慌てて購入しました。
    「はらだ中毒な私たち」ってタイトルがこれほどしっくりくる先生...
    先生のワークスペースを見て、ルーツを知り、創作への想いを読んだあとの対談...!
    次から次へと素晴らしい作品を産み出すその頭の中を、少し、ほんの少しだけ垣間見れた気がしますが、気がするだけかもしれません笑。
    たぶん次回作も想像の斜め先を行ってるんだろうな...
    中毒者どもの保存版で間違いないです。
    (2017年/43p)
  • 愛を喰らうケダモノ【合本版】

    鉢野うら

    ファ...ファンタジーなのかな?
    ネタバレ
    2022年2月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 相手の「好意」がオレの「食料」とな...宝生先輩、ずいぶん特殊な体質です。
    (そういう世界線ではなく、たぶん宝生先輩だけそうなのだ。)
    であれば、ダダ漏れ彩鳥の気持ちだけで満腹にはならないのかしら。
    イタした直後にぐぅーって鳴ったり、ガブガブ噛み付いたり...
    とうとうキスした後に「腹いっぱいになったぞ」と言ってるけど、ちょっと「食事」と「記憶」の関係性が曖昧で「??」です。
    あ、奇跡が起きたんだ...

    彩鳥はとにかく健気で可愛らしいです。
    男子でなくても良かったような...気がしないでもないが...

    早く2度目のキスもできるといいね!
    (2019年/92p+92p)
  • アオイトリ【イラスト入り】

    木原音瀬/峰島なわこ

    青い鳥=身近にありながら気づかない幸福
    ネタバレ
    2022年2月7日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 確かに...確かに木原作品の中では優しいですが、先生...あなたの「優しい」感覚が麻痺してるような...と思うくらいには普通に苦しいです。
    とにかくどん底まで落としてからじゃないと救ってくれない先生なのです笑。

    この作品は犬飼の愛と忍耐力に尽きます。
    運命の番でずっと想っていた相手がなかなか手に入らない、無理矢理自分のものにした後も受け入れてくれない...犬飼ターンは本当に辛い。
    どんな河内も受け止め言葉を尽くして「愛してる」と囁き続ける犬飼の、「愛してほしい」という切なくも強い想いにギャン泣き必至です。

    そして自分の状況を受け入れる覚悟のための時間が与えられない河内。
    αに捨てられた母親を見て育ち、助けた見ず知らずの女性にかわいそうと言われる中、高校生の時に目の当たりにしたあの光景は強烈で恐怖だったと思います。
    男Ωという自分があとほんの少しで「男」としての幸せを手に入れられるという時に起きた「事故」からの妊娠、出産、異常な発情期は、河内をあそこまでの拒否人間にするには十分だったのでは。
    だって子供をたちをちゃんと愛してます。

    怒涛の苦しみのあとは、これでもかってくらいのご褒美があります、ホッ。
    「お前が俺の番で、本当によかった。」で全て昇華されます。
    3人目は本当に望まれて産まれてくる、きっと女の子!
    (2020年3月/211p)
  • キスしちゃダメなの?

    風呂前有

    あかん...カワイイしか出てこん...
    ネタバレ
    2022年2月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ [表題作+短編(スピンオフ)]
    ソバカスがお星さまみたいな英語できないハーフの太郎が、転校生のイケメン褐色ハーフの瑠威に親近感湧いたところから...ソッコーイチャイチャです。
    そりゃ「ケミストリーが合う」って言われてもわかんないよね笑!
    友達の受け入れ&応援具合も温かく、糖度たっぷり、読むと幸せな気持ちになれるリピ作品です。
    「たろちゃんかわいい...」「もう、どこに向かって言ってんの!」のやり取りがたまらん!
    あと、個人的には瑠威がびっくりした時の口まんまるがツボなんだなー。
    瑠威の叔父さんアンヘルが従業員の2人から文字どおり愛されまくる短編も素敵。
    カワイイで始まってカワイイで終わる、カワイイ人たちのお話でした、大好き!
    (2019年9月/199p)
  • おしおき好きでも良いですか?

    たんぬ

    お仕置き上手とお仕置きされ上手
    ネタバレ
    2022年2月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ お仕置きされたい願望のあるちょいとツンデレな檜山が、目に生気のない上司の高広に絶妙な塩梅でお仕置きされるうちに、心も通わせる(元からフラグは立っていた)ストーリー。
    檜山はデレ率高く可愛いし高広は懐深くカッコイイ。
    「ごめんなさい...」にキューンです!

    上司と部下だから会社でお仕置きされるのは仕方ないけど、最後の書類ブワッはいただけませんなあ。
    社会人としてめっちゃ気になります...
    デキる2人な設定なのに(特に営業成績NO1の檜山は)ミスが多いのはお仕置きのためなのか...?

    ただ美尻、赤ちゃん並みにスベスベ。
    そしてその周辺がリアル...なのは作者様が男性だからなんですね、うむ納得。
    (2021年9月/199p)
  • オレの彼氏とののろけを聞いてくれ

    伍堂なめ

    尻で抱く...オーマイガッ!!
    ネタバレ
    2022年2月5日
    このレビューはネタバレを含みます▼ [表題作(中編)+短編+中編]
    考えられたシチュエーションの3本立てで大満足です。

    やっぱ表題作最高!
    確かに受け(緑郎)は尻で抱いて、攻め(大毅)は喘いでます笑。
    緑郎は言動がずっとエロカッコイイですねー。
    普通の攻めよりも攻めらしく、緑郎を喜ばせたい!とがんばる大毅をしっかり受け止めながらも、一枚も二枚も上手のTHE男・緑郎。
    大毅と一緒に私もどんどん夢中になっちゃました。
    愛し愛されラブラブな2人のひたすらにハッピーなお話です。

    短編「すみっこで」は望月と赤松のキャラが立っていて、短いながらもアツいです!
    これからかわいがられまくりだぞームフフ。

    「視線共鳴」は見つめる・見つめられることにより燃え上がる、これまた情熱的な2人のアッチアッチなストーリーです。
    男同士の対等な関係がイイッ!

    どれも短いながらも内容の濃いー素晴らしい作品でした。
    (2021年10月/215p)
  • 辛党のオメガ

    キザキケイ/hagi

    フェロモンがスパイシー!
    ネタバレ
    2022年2月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ いいですねー。
    Ω性を隠すため、フェロモンがスパイシーなのに乗じて辛党のβのふりをする唐沢。
    素直な性格で真っ直ぐないい子です。
    計画的スパダリαの奄美は「運命」の唐沢に長年片想いする一途なやつ...
    唐沢の前では紳士然としてるけどヘタレな部分や空回りしてるところが可愛いです。
    そしてそして...この物語は2人の友人、βの木嶋なくしては語れませんねー!
    α相手に叱咤激励しながらも最高の距離感でゆるーく見守ってくれてます。
    どうか木嶋に素敵な彼女を...いや彼氏を!

    視点が唐沢と奄美の交互どころか木嶋も交えて進んでいくので、切ないシーンもだいぶんマイルドです笑。
    今じゃラッブラブ番の2人がこれからも木嶋を振り回し、なんだかんだ木嶋も世話をやくのが簡単に想像できます!

    ところで、辛味が好きな唐沢のお相手が奄美(甘味...「あまみ」じゃなくて「かんみ」?)って作者様の意図があるのかな?

    あ、なろうに番外編あります。
    (2020年1月/327p)
  • パパとぼくとかぞくになってよ 完全版

    靴川

    割とリアルな子育ての中に少々の違和感...
    ネタバレ
    2022年2月4日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 家族ものって子供が天真爛漫に明るいか傷を抱えて静かな場合が多く、いずれにしても健気ってイメージですが、空はフツーに普通の子です笑。
    翼の頑張りが空回りしていくもどかしさや空の適度な我が儘ぶりは現実味がありました。
    子供なりのSOSなのかな、翼の前では全然言うこと聞かないなー。
    少々大人びた言葉遣いをする割に赤ちゃんのようにバタついてました(3月生まれだから?)。
    そんな中、仕事のトラブルで地元に帰ってきたゲイの片岡と出会い、おおらかに受け止めてくれる片岡に頼ることを覚え、空も懐き...っていう幸せ見つけるストーリーです。

    私が感じた違和感は小さいけれどいくつかあります。
    翼に一目惚れした片岡がなかなか強引にアピールしていたのに、保育園の先生が翼への好意を口にした途端急に避け始める...身を引く系にはありがちですが、じゃあ今までのはなんだったんだ...振り回すなと翼が放った一言に共感します。
    翼は空に教育熱心なわりに「かたおか」と呼び捨てはOKなのか?
    翼の会社での態度が酷すぎる...いつもかもあんな偉そうで大丈夫かしら。
    香奈の死に際に後悔するものの、香奈を愛していた描写がない...
    なんかそこら辺に引っ掛かりを覚え、手放しで感動!となりませんでした。

    単話5がこの完全版の続きです。
    そしてこの完全版は2022年2月28日で販売終了だそうです。
    (2020年1月/145p)
  • ギフテッド~狼先生は恋をあきらめない~

    寺崎昴/笠井あゆみ

    誰もがギフテッド。
    ネタバレ
    2022年2月3日
    このレビューはネタバレを含みます▼ その(人間以上の)能力や(人間にない)モフモフ感など、獣人であることが魅力的なファンタジーが多い中、一味違う獣人作品です。

    現代の人間社会で獣人というマイノリティとして産まれてきたことによる劣等感。
    外見にしっかり現れる「病気」は隠すこともできず、感じ続けてきたであろうものの大きさに胸が痛くなりました。
    人から向けられる言動にとても敏感で、でも折り合いをつけ諦めることを覚えていく...
    そんな祭の気持ちを一番理解してくれる、こちらもゲイであるがゆえに辛い思いをしてきた哲平に出会えて本当によかった。
    先天性獣化症の祭とゲイの哲平、繊細な2人の優しい歩み寄りでした。

    それはギフトであり、そして私たちの誰もがギフテッドであると教えてくれた塾長GJ!

    彼らを愛する家族と、ほんの少しの友人と。
    まだ若い2人がこれから出会うだろう人々にも「個性」として受け入れられ、幸せに居続けられますように。

    言葉選びや心情描写の丁寧さ、美しい文章も大変素晴らしかったです。
    (2021年2月/225p)
  • ダズリン スマイリードッグ

    酒渼ゆづ子

    そのままの自分を受け入れてもらえる幸せ
    ネタバレ
    2022年2月1日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 「ダズリン スマイリードッグ」...まさに楽そのものですね。
    天真爛漫な楽の笑顔を見るとこちらまで嬉しくなります。

    両親にありのままを受け入れてもらえなかった宗一と、普通じゃないけど家族や周りに愛されてきた楽。
    普通になれないともがきながらもおおらかな愛で、もう期待して傷つきたくないと予防線を張り続ける宗一の心を遂にこじ開けちゃいましたね。
    楽がんばったねーとヨシヨシしてあげたいです。
    髪切って戻ってきた楽、決意とともにカッコよくなっちゃって...でもカワイイ!
    結婚の先...家族になる約束したもんね、2人がずっと幸せでいられますように。

    絵描きとしての楽や宗一の両親との今後(特に弟本人はどう思ってたのかな...)で続刊に期待します。
    作者様、私だって期待して裏切られたくないよー!
    (2020年4月/251p)
  • スターチスにさよなら[1話売り]

    えめいち

    パワーワード炸裂!
    2022年1月31日
    こんな短い中にこれでもかってくらいパワーワードが詰め込まれています。
    まず表紙の「願いはたったひとつだけ。」に爆笑です、本気やん!
    うっかり一瞬ホロリとしそうになりましたが、赤坂も青木もずっと本気です。
    スターチスの花言葉「変わらぬ心」。
    あれ...やっぱり私の理解力を軽~く超えています笑。
    (2021年4月/21p)
  • おうじとひめじま[1話売り]

    えめいち

    これはお姫様だっこを巡る物語ー!
    2022年1月31日
    勢いがあるのにシュールすぎる...全ページ面白いです。
    どハマリしてしまい、寝る前とか疲れた時とかに何度も読んでしまいます。
    いやー、セリフももちろんいいけど顔芸が素晴らしいです笑。
    特に先生...!!
    そして、最後はやっぱりキメてくれますね!
    (2020年11月/21p)
  • 葡萄畑で蜜月を

    神香うらら/みずかねりょう

    タイトルで「蜜月」言うてもうてるやん笑。
    ネタバレ
    2022年1月31日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 作者様おなじみ、アメリカ舞台のアメリカ人×日本人(日系人)です。
    誠実で優しくもワイルドなイケメン紳士(相当我慢我慢の)と、トラウマ持ちのウブっ子繊細美人の、お互いほぼ一目惚れ状態からの両想い。
    そしてちょっと受けが危険な目に遭う...
    設定こそ違えど、攻め受けのキャラや流れはほぼ同じですね笑。
    イラストレーターの寧緒が都会の生活に疲れてリセットしようと引っ越した先のナパバレーで、ワイナリー経営者のカーターと出会ってめちゃくちゃ溺愛されます。
    イチャイチャラブラブ大好きな方には安心して読める作品だと思います。
    (2019年5月/226p)
  • むきだしでなぐさめて[1話売り]

    えめいち

    「来い!」「バーン!」
    ネタバレ
    2022年1月30日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 展開がブッ飛んでて深夜楽しく読ませてもらいました。
    なぐさめてって言われてスーツ越しのムッキムキ...
    オイオイおしりがこんにちはからのボクサーパンツ...
    この目は世界を魅了する!...そしてピーーーン!
    てか、最後はもうむちゃくちゃ笑。
    とにかくお似合いコンビです!
    (2021年10月/20p)
  • イノセントの剥製

    有木映子

    大人の駆け引きしまくってました。
    ネタバレ
    2022年1月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ [表題作+短編]
    割と早い段階で正体が判明します。
    なんだか素直じゃない2人が主に言葉でずっと駆け引きめいたことをしていますが、どうやら磯崎(...でいいのか?)優勢説。
    純(...でいいのか?再び)は可愛い感じが少々漏れてますね。
    とある事件を追ってたものの、その展開もラブな駆け引きも割とサラリとしていて、あまりドキワクのスリルを感じられませんでした。
    もう少しお互いのコイツじゃないと感があればよかったかなと思いました。
    短編の方は...先輩最後なんじゃそりゃーって感じです。
    (2019年4月/171p)
  • 裏切りαと一途なΩ-Be mine ! sideN-【イラスト付き】【単行本書き下ろしSS付き】

    りょう/MEGUM

    誤解が解けたらあっさり大団円...
    ネタバレ
    2022年1月29日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 小説タイトル通り、Ωのナオトを傷つけ続けるのは恋人であるαの夏陽っていう...
    立場や状況などしかたないとはいえ、はっきり言って言葉足らずが生んだ誤解なだけ。
    そして、まあ最終的に誤解を解くのだけど、その後家族も出てきて全員イイ奴...大団円でした。

    語彙力が低く文章が拙いと感じました。
    似たような言葉を何度も読み少々胸焼けです。
    そしてポエミー...全員、すごく自分に浸っていました笑。
    恐らく、いろんな小説を読んでいる方々にはしんどいかもしれません...って余計なお世話。
    (2020年8月/1259p)
  • ヒーリングパラドックス 【電子限定特典付き】

    昼寝シアン

    執念勝ちー!
    ネタバレ
    2022年1月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 顔面も体つきもレベル高くて眼福です。
    攻めの執念...幼少期の約束を胸に、いやー20年!頑張ったー!
    計画的で自信家のヤベえ奴(受け談)に変身したけどしょうがない笑。
    それでも、下の名前呼ばせたりグローブ大事にしてたり右肩には触れないあたりにキューンとさせられました。
    こりゃどうやったって抗えないよな...
    仕事熱心だしなんだかんだで素直な受けもとっても魅力的でした。
    (2021年3月/240p)
  • コンタクト・ポイント

    月夜堂

    最強のペア、そして家族に。
    ネタバレ
    2022年1月28日
    このレビューはネタバレを含みます▼ 日々の景色や食事や言葉を大事に、丁寧に生活しながら愛を育む素敵な2人にうっとり。
    仕事に奔走するデキるイケメン同士って最高でしかありません。

    バツイチ生活能力皆無の明るく懐深い整形外科医:西紀が、(最初は下心ある)面倒見のいい孤独を抱えるゲイの内科医:籐見の家で看護され鍛えられ急成長します。
    お互いに複雑な家庭環境ながらも家族から愛されて育っていて、質の高い生活をしてきたことがわかる表現が数多くあり心豊かになれます。

    この作品において、リバはとても自然なことです。
    「彼に入ること、彼に入られること、それがどれだけ体を満たすか」に深い愛を感じます。

    文章は簡潔でその分心理描写が繊細なので、2人が心を通わせていくのをじっくりと堪能しながらもスイスイと読み終えてしまいました。
    攻め視点/受け視点と固定されておらず、主人公以外も含めて視点が入り組んでいるため、その時々の感情がわかりやすいです。
    あー、みなさんも書いておられるように、留学中や帰国後、オットー入れた家族愛を読みたい!
    残念なのは誤字だらけ...てにをはだけでなく名前の間違いが何箇所も...何とかしてほしいです。

    ⇒スピンオフ(籐見の甥っ子聖編)『コンタクト・ゲージ』
    (2019年6月/293p)