木枯し紋次郎
」のレビュー

木枯し紋次郎

笹沢左保/小島剛夕

よくぞ巡り会えた

ネタバレ
2022年3月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 中村敦夫の紋次郎をリアルタイムで見てました。マカロニウェスタンをそのまま時代劇に翻案した、何の目的で旅をしているのか明かされないがアウトローの行き方が当時の日本人に受けたんでしょう。好きだったので笹沢左保の原作も読みました。
無宿渡世人というだけでこころに響くものがあります。フーテンの寅とか。関わりのねえこって、といいながら弱者の為にいつも命をかけるカッコ良さ。
その動機は正義感などでなく、憐憫の情とか、優しさとか、過酷な渡世の対極にあるもので、其れが琴線に触れるのです。同時代に「子連れ狼」で作画を担当した小島剛夕が「木枯らし紋次郎」を描いていたことを私は迂闊にも知りませんでした。
この作品に出会えた僥倖に感謝いたします。
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