秘密の出産でしたが、御曹司の溺甘パパぶりが止まりません
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秘密の出産でしたが、御曹司の溺甘パパぶりが止まりません

pinori/さばるどろ

トラウマ

ネタバレ
2022年3月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 218ページ。挿絵無し。多分初めての作者さんです。
シークレットベビーものは好きではないと言いつつ、たまにある、納得のいく感動大作を求めて読んじゃいます。こちらは、感動、とはちょっと違いましたが、納得はいきました。
ヒーローは何も悪いことしてないのに、子どもとの時間を奪われた被害者、なのはその通りです(そう見えないように印象操作なのか、作品の中でヒーローにも甘いところがあったと何度か書かれていましたが、さすがにそれは無理がある気がします。)が、まずヒロインがそのことを理解した上で行動してるのが珍しいと思いました。それが、ヒロインにとっては父母からされた仕打ちのトラウマからその行動ななったという流れが自然です。また、ヒーロー父の行動も、自身の体験がトラウマになって、大切な子どもを守ろうとした結果だというのも自然でした。
あとがきで、作者さんが、自分では選ばないテーマをお声がけいただいた、とありました。そんな中で、すごく練って書かれた作品なのかな、と感じ、仕事に対する姿勢として、私だったら(作家でもなんでもありませんが)そのテーマは書きたくない。と拒否しそうなところを、どうやったら書けるか、を考える作者さんカッコいいな、と。
また、あとがきで、一番の幸せとして書かれていた、子どもが、自分の大切な家族に可愛がられている様子を見るとき、と書かれていて、これもすごいわかる!って、共感ボタンあったら押しまくりたい気持ちになりました。そういう、大切にしたいシーンが丁寧に描かれていた作品だったと感じます。機会があれば、ぜひ別の作品も読みたいと思いました。
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