おしえて僕の神様【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
瀧本羊子
このレビューはネタバレを含みます▼
リアル神でなく新興宗教の教祖が博愛か偏愛で悩み、自分を犠牲にして他者を救う使命を捨てる事に葛藤する話。宗教ってなかなかな地雷持ってきたなぁと思います。他人を沢山救済してきた真心(このネーミングもね考えさせる)を慧がその世界から救い、自我を目覚めさせる話に思えました。これってマインドコントロールから抜けさせるのに似てるなぁと思った。私は常々強さと本当の優しさは共存してると思ってるんですが慧こそ真の優しさでは?慧の俺の事は見捨てるの?のセリフは納得だし、結局真心みたいに自分自身すら幸せに出来ない人は愛する慧どころか誰も救えないと私は思うから、歪な世界から抜け出せて良かったなぁ〜。責任を持たない優しさはエゴ。他人の優しさだけ貪るのはクズ。お互い無い物を補っていってこそ関係が発展するし救われるんでは?お話は独特で人を選びそうだけど読んで損はない。
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