君とハネムーンにさらわれて
」のレビュー

君とハネムーンにさらわれて

野津いぬま

短いのに深い

ネタバレ
2022年3月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 短編ですが、すごくすごく切なくて泣けます。
久野は吉永と最後に二人で過ごすことで、自分の気持ちに蹴りをつけようとしています。久野は十年間どんな思いで吉永の隣りにいたんだろう。かなわない思いを抱えたままずっと親友といて隣りにいて、結婚するんだって言われて、笑って祝って、どれだけ辛かったか、悔しかったかと思うと、ただただせつない。この小旅行だって、来るのにすごく勇気がいったんだろうなと思うし、旅行中もきっと色んな思いがあったんだろうな。「今日が俺の人生で一番精一杯だったよ」ってところでもう号泣です、、、。 吉永にとって久野は大切な親友で、吉永の気持ちを知ってもなおその気持ちは変わらない。久野と同じ気持ちにはなれないけど、最後にハグやキス(キスはしないけど)くらいできる(賛否両論ありそうだけど)、それくらい彼にとっても久野は大切で、今後の人生でも必要な人なんだろうなぁと思います。 恋愛的にはハッピーエンドではないけど、二人の友情はずっと続くんだろうな。久野、はやくふっきれて、あとは幸せになってほしい。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!