自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。
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自称悪役令嬢な婚約者の観察記録。

蓮見ナツメ/しき

最後まで読んで納得のストーリー

ネタバレ
2022年3月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 悪役令嬢への転生ものというと、婚約解消イベントが物語のどのタイミングに配置されるのかというのと、前世の記憶を取り戻した転生者が状況を把握した上で何を目指すのかというところが大きなポイントになってくると思いますが、バーティアの場合は自分が助かりたいということよりも、ただひたすらにセシルのためを思って行動し続けるとても健気な女の子で、すごく良かったです。
読んでいると、セシルと同じようになぜバーティアは自分の状況が悪くなってでもセシルとヒロインが結ばれることに拘るのか、他の漫画の悪役令嬢たちはゲームのシナリオを変えよう変えようと頑張っているのにバーティアはゲームのシナリオ通りになるように努めるのか、セシル視点で描かれている為に理解ができないまま進んでいましたが、最後まで読むとこの物語を描くためにはセシル視点で描く理由も、バーティアの拘りもすべて納得できました。
そして、悪役令嬢にとって一番重要な断罪イベントという場で、「私より二年も遅れて生まれてきたという罪」とまさかの素敵なサプライズプロポーズは、読んでとても幸せな気持ちになりました。
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