呪術廻戦
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呪術廻戦

芥見下々

腐らずに歩むことの難しさ

ネタバレ
2022年3月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 0巻の乙骨とは打って変わって根アカ主人公の悠仁はまた違う方向性で好ましいキャラクターだなと思います。(背負うものが重すぎてかなり心配ですが、、)
五条先生と夏油の物語はあまりにエモく、夏油が離反する前の「二人で最強だったのに、そうではなくなっていく過程」の寂しさや焦り、離反後にふと現れたときのお互いの緊張感など感情が絵から流れ込んでくるように生々しく伝わりました。
強い力を持っているものが、それをどう使うかというところで、学生時代に「五条一人いれば十分じゃないか」と周りに思われていましたが、そんな五条先生が「教育を選んだ」と、独りよがりにならず仲間作りをして、呪術師のレベルアップに寄与しているというところに感銘を受けました。
どんな道でも技を使えることと教えることは別だし、まどろっこしいから自分でやった方が早いとなってしまいそうなものですが、乙骨や虎杖などの生徒を身を挺してかばい、夏油のような生徒をこれ以上出さないようにとしているのではないかと思いました。辛いことがあって、その先を腐らずに歩むことがいかに難しいか、その感覚を掴めば掴むほど悠仁や五条先生の生き方は眩しく感じます。
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