あの世でお前に好きだと言える【単行本版（特典付き）】
つきづきよし
このレビューはネタバレを含みます▼
国巳さんが腐る気持ち分かるなぁと思った。好きなことがあればあるほど自分がその分野で活躍出来ないことで自分なんかダメと思ってしまう気持ちも、本当に好きだと思える相手が一人しかいなくて、その人がいないならと割と色んなことがどうでもいいと思う気持ち。
記憶を失っても心の感覚が大人のままの国巳が、高校生になって高校生相手に考えることとか、ピュアな岳とのギャップで、この物語の特殊な世界観が分かりやすく伝わりました。
起こる出来事とともに徐々に蘇っていく記憶の断片に、当時本当に高校生だった国巳がその状況に心を病んでしまった気持ちが痛いほど伝わり、最後にハッピーエンドを迎えて本当に良かったです。
誰が責めるでもなく、一番自分が自分を責めてしまっても「誰かに許されて生きていたい」という切実な感覚が切なくていい漫画でした。
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