破壊と構築





2011年4月4日
実はこの作品とは紙媒体が、初めての出逢いでした。渡瀬さんは元々好きな漫画家さんで、表紙も、小説を思わせる豪華な装丁に惹かれ、読み始めましたが…
単なるBL、大正耽美と侮るなかれ、見事に打ちのめされました。
上巻の中盤までは、割りとサックリ読めますが、終盤~下巻中盤まで、とにかくグロい、何が?
絵的なものよりも、人間の醜さ…と言いきってしまうには余りに惨い
人間の感情が、至るところに引きずり出されて、くまなく描かれている様がですね。
話としては、大正の世界恐慌直後の日本
一高(今で言う、東大の前身)を目指し上京した少年・田上が、書生として居候することになった斎木家の嫡子・蒼磨と交流を持つうちに
彼に憧れを抱くようになるが、憧れの蒼磨は実は…
という、ありふれた内容と言えば、ありふれた内容ですが、所々にどんでん返しがあるから油断出来ません。
ラストについては、ハッピーエンドと見れるか、見れないかは、物語に読者がどう関わったかによって分かれるとは思いますが
私は、美しい終り方だったと思います。
蒼磨にとって、本当に田上…正祟は汚したくない聖域だったんじゃないかなぁと
恋愛という見方も出来れば、お互いがお互い血を流し、傷付き、痛みの中で、
正祟が蒼磨を
蒼磨が正祟を
お互いがお互いを産み直して、新しい『生命』、『明日』を与えたんだと、個人的には思います。
とにかく、これは見ない事には始まりませんので、是非ともお手に取ってください。
ただし、ちょっと(かなり)読者の根気を試される作品ですから、心に余裕がある時が良いと思います。
いい作品なんですけどね(*^_^*)
単なるBL、大正耽美と侮るなかれ、見事に打ちのめされました。
上巻の中盤までは、割りとサックリ読めますが、終盤~下巻中盤まで、とにかくグロい、何が?
絵的なものよりも、人間の醜さ…と言いきってしまうには余りに惨い
人間の感情が、至るところに引きずり出されて、くまなく描かれている様がですね。
話としては、大正の世界恐慌直後の日本
一高(今で言う、東大の前身)を目指し上京した少年・田上が、書生として居候することになった斎木家の嫡子・蒼磨と交流を持つうちに
彼に憧れを抱くようになるが、憧れの蒼磨は実は…
という、ありふれた内容と言えば、ありふれた内容ですが、所々にどんでん返しがあるから油断出来ません。
ラストについては、ハッピーエンドと見れるか、見れないかは、物語に読者がどう関わったかによって分かれるとは思いますが
私は、美しい終り方だったと思います。
蒼磨にとって、本当に田上…正祟は汚したくない聖域だったんじゃないかなぁと
恋愛という見方も出来れば、お互いがお互い血を流し、傷付き、痛みの中で、
正祟が蒼磨を
蒼磨が正祟を
お互いがお互いを産み直して、新しい『生命』、『明日』を与えたんだと、個人的には思います。
とにかく、これは見ない事には始まりませんので、是非ともお手に取ってください。
ただし、ちょっと(かなり)読者の根気を試される作品ですから、心に余裕がある時が良いと思います。
いい作品なんですけどね(*^_^*)

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