このレビューはネタバレを含みます▼
村人から疎外され一人で生きてきた青年、佐吉。
ある日、鬼の赤子を拾い「アカ」と名付けて育てます。孤独ゆえに欲しかった絆や温もりでしたが、所詮は鬼。平坦に暮らせる訳もなく、とうとう山奥へと手放します。うーん、拾ったなら、どんなことが有ろうとも責任全うせいや。さらに、捨てたくせして会いに行く?優しいようでいて、かなり身勝手。さらにさらに、情交しちゃうか。一般常識で捉えたならば、こんな気分になりましょうが、そこはそれ。鬼が出てくる作品となれば、夢想、妄想、幻想と誇大して楽しまねば。
佐吉は最後の最後まで未練たらたらで、思い出の場所に連れて行ってもらいますが、そこから一転して怒涛の明るいフィナーレ。マジかって笑っちゃったけれども、これはこれでOK。明暗の世界を楽しめましたし、何よりもハッピーが現代まで続くなんて本当、夢があります。