恋の話がしたい
」のレビュー

恋の話がしたい

ヤマシタトモコ

色んな形のどうしようもない想い

ネタバレ
2022年4月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 此方の御本でもヤマシタ先生特有のモノローグがふんだんに散りばめられ、相変わらずとても素敵です。
表題作と他短編同時収録。

表題作では、恋をして振られるつもりの告白からお付き合いが始まり、メールの絵文字に幸せが彩り、たわいなかった日常が変化していくお話。
重ねゆく時の中で過ごす日常や会話、この先もきみを忘れないという物静かな愛おしさに、胸が苦しくなるようです。
「レスポンス・トゥ・ハロー」これまた切なくて凄くいい。
「フェブラリー・メッセンジャー」ふふ。。かわいい両思い。
「スパンク・スワンク!」これ身体はMでも中身はドSですよね?私服のギャップ。。笑
ラストの「昔の話はしたくない」の邑崎の「きみと きみともっと 話がしたかった。」が切な過ぎて。。

通じる想いがあれば、届けられない想いもある。
色んな形のどうしようもない想いを描かれるのが、
最高にお上手だと絶賛したいです。
「きみと恋の話がしたい」という表題作のエンドと、
「もっと話がしたかった」というラストのエンドの対照的な物語の美しいモノローグ。。

大好きな御本です。
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