このレビューはネタバレを含みます▼
初めて作家さん。連作短編もの。人物とメイセン領地図の紹介あり。元老院・領主たちの関係図も欲しい所。名前や地名、関係性が頭に入らず一苦労。元傭兵・ガンチェ(26歳)×元皇太子で最貧領地の領主・エルンスト(公爵、60歳)。超年の差&体格差カップル。
病のせいで皇太子を剥奪され、最貧領地メイセン領の領主に追いやられたエルンスト。かしずかれる生活から自ら動くと言う慣れない生活の中、淡々としかし確実に学ぶ素直さ、賢さ、強さを感じます。
そしてエルンスト皇太子時代に湯殿で働いていたガンチェ。メイセンまで追いかけてきて早速告白!その後は両思い→甘々万年新婚状態!
さらっと受け入れられている"体液結合者"とガンチェの言葉遣いにやや違和感。それから最初に二人の関係性のみ話が進み戸惑いましたが、二人がくっついてからが本番スタート。
エルンストが領地改革着手するも貧困問題だらけ。しかし、自身が考えるメイセンの未来のため、お偉方相手に見事な頭脳戦を繰り広げます。敵だらけの中でも、敵を御したり味方につけたり頭脳フル回転で面白い。
エルンストの病の秘密……。さらに二人の寿命問題も立ちはだかります。侍従長の話からガンチェの寿命を延ばすのかと思いましたが、アステ草使われず……えぇ?!いつかは訪れる死だとは分かっていてもやはり悲しい。61年後!ようやく再び一緒になれて涙。
イラストは描き込みが細かく綺麗だと思います。鹿でかい!