渇仰
」のレビュー

渇仰

宮緒葵/梨とりこ

パワーアップした新装版!

ネタバレ
2022年4月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 元はフランス書院プラチナ文庫の作品の新装版。1巻は「渇仰」と「渇命」、二人の9年後を描いた「フェイク・ファーザー」、シーモア限定SS?の「怖いものは何ですか?」、「疑惑のハロウィン」収録。
家が火事で相手宅に転がり込むと言う、BLあるあるパターンでスタート。おまけに恋人に振られ、会社はクビ、とどめに6年ぶりに狂犬参上!
達幸にすがりつかれ、付き纏われ、襲われ、がんじがらめ。自分と比較して達幸への劣等感に押しつぶされ苦しむ明良は達幸に復讐を企みますが……。
「渇命」では恋人兼犬になった達幸がパワー全開で全力投球→死にかける明良。過去の記憶にするのもすごいですが、そもそもよく生きていたな……と思いました。
常に恐ろしいくらい大暴走しまくりで意思疎通不可能な達幸。最狂で最恐の犬攻な達幸を唯一制御?できる明良。達幸に陥落か、調教か、生贄か。
全てを受け入れる明良は鋼の精神力+体力の持ち主。この話の最強の人物。同時に達幸の奇行をエテルネ社員一同スルーするスキル高すぎ&受け入れ態勢がすごい。
「フェイク・ファーザー」では達幸の演技に引きずられて?エラいことになっている明良。笑い所でOK?
2巻は「渇欲」、「鬼か人か」、シーモア限定SS?の「怖い上司は誰ですか?」、「疑惑のクリスマス」収録。達幸視点。あーちゃんあーちゃんあーちゃん!な思考のみ。ある意味潔いかも?と一瞬思いましたが、やはり怖い。
達幸の異母弟・達也登場。達幸を利用してオーディションを受け、ブログで匂わせ、週刊誌に嘘八百の記事掲載。父親ももちろんクズ。
達也の明良への接触により、達幸大爆発。松尾の精神が心配になりますが、狂犬に怯まず立ち向かう松尾あっぱれ。最後はややあっさりで尻すぼみ。
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