白い朝に
」のレビュー

白い朝に

森世

勢いがあって面白い!白い朝が染みます…

ネタバレ
2022年4月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ ★親の借金返済のためにゲイ風俗で働く・まちと快楽主義な同僚・正和の夜明けの物語。

★嫌々男とのセッ//クスをしているまちに、正和は「自分で選んだんだよね」と畳み掛け、自分の指名客のところへまちも一緒に連れていき…。

★スプリットタンの血まみれキス+α…しびれます。相手を血まみれにしていたら引きますが、相手が引いてるのに血を流している方がグイグイいくのが、イイ。(リョナ的嗜好ではなくて…なんて言ったらいいのでしょう…シチュエーション萌え?)上巻は掴みどころがない2人で、「どういう話?」「落とし所は?」と、まったく先が読めず、下巻に入ってからも「何が本当?」「本音はどっち?」と翻弄されるのですが、ストーリーに大きな破綻なく、スピーディかつパワフルな展開が面白かったです。お兄ちゃんが最高峰に歪んだ真性変態下衆Sで(サービスのSではない)、すごい。ヤバい。(語彙力ダウン苦笑)助演男優賞モノ。

★上巻165ページ、下巻描き下ろし含めて212ページ。闇病系ですけれど、根っこが逞しいと言いましょうか、深いところが健全と言いましょうか、読んでいて気持ちが落ちないのですよね。正和もまちくんも、「可哀そう」で終わらない。2人ともがんばりましたよ…。だからこそ辿り着けたこのラスト。まちくん、イイ男に育ったなー。闇をこじ開けて迎えた朝が…キラキラしています。とても良かったです。

★お兄ちゃんのスピンオフとか読みたいデス…。これで引くような男じゃないと思っているのですが…。きっと面白い物語になると思うし、泣かせて(鳴かせて)欲しいなぁ。…と、私は好きな「作品」ですが、万人受けはしないと思います。グロいと感じる方、地雷要素がある方もいらっしゃると思いますので、ご注意を…。
いいねしたユーザ15人
レビューをシェアしよう!