百年でただ一度だけ恋した
」のレビュー

百年でただ一度だけ恋した

ARUKU

映画を見終えたような気分

ネタバレ
2022年4月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作家さん買い。ARUKU先生の作品は何かしらの要素で胸が締め付けられることが多いけど、読後の余韻が大好きです。もはや虜と言っても過言ではないかも。生々しさとファンタジーが同居してるような不思議な感覚、独特で詩的なセリフやモノローグが本当に堪らない。長い前置きはさておき今作について。ハッピーエンドへ至るまでの過程がやはりちょびっと重い。うたくん(受)は婚約者がいる身で素性不明の同性(ミャオくん、攻)に抱かれて悦んでしまったことに困惑。生来、生真面目な性格ゆえに自身が思う「かくあるべき人生」と「色々と踏み外してしまった現実」の狭間でがんじがらめ。自身の選択の結果とはいえ、地獄に落ちるべきだと思っていた自分を宝物みたいに愛されて溺れていく…その過程が丁寧に描写されています。婚約者がくせ者だったり、昼ドラ的なドロドロ感があったりで、好き嫌いは分かれると思いますが私は大好きです。後に明かされる素のミャオくんを見て「だからあの時あんなこと言ってたのか!」と納得。二人を繋ぐきっかけのアプリの絵はほんわかしてて可愛い。リスさんもネコさんもお幸せに!
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