このレビューはネタバレを含みます▼
うまい!!本当に止まらんわ!
なんという歪んだストーリーテラーっぷり!
ずぶずぶ沈んでゆくような闇、湿度と粘度を持って絡みついて決してとれないような穢れ。
この先生の作品はヒメゴトしか読んだ事がないんですが、かの作品が明るい学園コメディに思えるほど。
愛され方とは?と考えたくなります。
キャラ全てが闇を背負い、闇に呑まれ、迷走して。
お母さんに至っては闇色の鎖となって息子「たち」をがんじがらめにする不穏なスタートですが、ぶっ壊れる先生、昭和感ある先生のおじいちゃんやチャコちゃんの両親、巻が進むにつれ更に濃くなっていきます。
☆ー1にしたのは詰め込み過ぎな所があるからですが、だからこそ次々読ませるのかも。
物凄いエピソードが次々に展開していくのに憎んでいる町から一歩も出られない閉塞感、令児くんの心もぐらぐら揺れっぱなし。
いい見せ場とセリフが満載で読み応えあります。
暗い邦画というか、陰気系ジェットコースタームービー?(何言ってんのか)がお好きな方にオススメしたいです。