ハッピー・オブ・ジ・エンド
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ハッピー・オブ・ジ・エンド

おげれつたなか

幸せというなの恐怖を知る物語

ネタバレ
2022年5月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 愛されたかった千紘と、普通の暮らしを送りたかったケイト、そんな2人の波乱万丈な物語。
2巻まで読んだ感想→徐々に人として愛に触れ「普通」の人生を送り始めることが出来て、ふと過去の普通じゃなかった頃を反芻してしまっまり、純粋な愛を自覚できたときに突然清い水に入れられた魚のようにビックリしてしまったり。まるで捨てられた仔犬がビクビクしながらも少しずつ慣れていく様子を見ているようで。この2人にとにかく幸せになって欲しいという気持ちで溢れました。
そんな中、最後にマヤ登場。もう絶対に嫌な予感しかしない流れで、私はこの時心から「マヤ消えて」と思ったけど、もしかしたらマヤにもこの2人と同じような過去があるんじゃ?マヤはもう幸せに慣れない?きっと同じ絶望を共有出来てきたケイトだけが唯一の「仲間」であり「幸せ」だったんじゃ、?とか考え出したら、何が本当に幸せなのか分からなくなりました。歪んだ過去のせいで依存から抜けられない人々。

生きて得られる幸せは、本当に難しい。
幸せであればあるほど、失う恐怖も大きくなるから。

どれがベストか分からないけど、おげれつたなか先生の描く「ハッピーエンド」を期待して、次巻を待ちます。

█3巻読了後
ああ。良かった。本当に。幸せになってよ。本当に。これからの一生をかけて。
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